海に浮く蓮
スコール in FF7R2


 モンスターの襲撃を受けた船は、船内の複数個所に異常が起こったことで、海の只中で停止してしまった。
修理に向かおうにも、どうやら其処にも魔物が蔓延っていると言う。
更に機関部からは、見たこともない悍ましい魔物までもが沸いて来る。
となれば、とにかくそれらを退治しなければ、船は遠からずゴーストシップと化してしまう。

 その最中、クラウドたちの目の前では、幾つもの不可解な出来事が起きた。
船倉に閉じ込められていた黒マントの男たちを、執拗に狙う魔物。
魔物にその身を侵食されるようにして、異形の魔物へと変状した黒マントの男たち。
更に瀕死となった黒マント同士も交じり合い、変貌し行く彼らの前に現れた、セフィロス。
船倉部は黒マントの男たちが変貌した怪物により、蹂躙の限りが尽くされ、積み込まれていたコンテナさえも薙ぎ払われた。

 それでも、どうにか異形の魔物を退治せしめたことで、事態は沈静化へと向かう。
船は騒動の間に逸れていた航路を戻し、機関部の損傷も少なかったお陰で、応急処置後は問題なく海旅を再開した。

 疲労しきったクラウドたちを、魔物を退治してくれた礼だと、船員から労いと幾許かの礼金を貰った。
船員も乗客も多くは無事で、どうやら、魔物が意図的に襲ったのは黒マントの男たちだけらしい。
二等客室も、通路は惨状の名残があったが、黒マントの男たちを閉じ込めていた部屋を除けば、大きな損傷はないとのこと。
しかし安全の為にと言う船長の誘導で、二等客室の乗客は、ラウンジや甲板で一晩を過ごすことになった。

 そんな中、事態収束の功労者として、クラウドたち一行は、一等客室の空き室の利用が許された。
其処はコンパートメントの二段ベッドが二つ誂えられており、小さなシャワールームが備えられている。
広さで言えばラウンジの方が遥かに余裕があるが、他人の気配がないというのは魅力的だった。
ちょっとズルしてるみたいだね、と眉尻を下げるティファに、でもお礼だって言ってたし、とエアリスが言った。
バレットは悠々としてベッドの一つに入り、レッドXIIIもカーペットの敷かれた床で丸くなる。
そしてクラウドも、女性二人が交代でシャワーを浴びている間に、バレットの上のベッドに潜り込んだ。

 警報を海に響かせていた船は、すっかり静かになっている。
二等客室よりも高い場所にあること、ハンモックと違って部屋壁に固定されたベッドであるからか、船の揺れは前よりも大きくゆったりと伝わってきた。
ベッドのカーテンを引いた向こう側からは、ティファとエアリスの話し声がしばらく聞こえていたが、その内それは終わった。
其処から部屋の中はいよいよ静かになり、疲れの所為か、バレットの鼾さえもない。

 だが、クラウドは一向に睡魔を感じていなかった。
どろりとした疲労感はあったが、脳がずっと動き続けている感覚がある。
目を閉じれば、薄く笑う人形のように端正な顔が見えて、何度もクラウドは目を瞠った。

 こんな状態で眠れる訳もない。
クラウドはそろりと起きると、ベッドを静かに出て、音もたてずに船室を抜け出した。

 騒動の再来を警戒しつつ、乗客に安全を感じさせる為にか、通路は煌々と灯りが点いている。
船員の行き来が少なくない状況になったからだろう、一等客室の通路とラウンジの出入りは自由になっていた。

 一夜の避難場所として開放されたラウンジでは、其処此処で密やかな話し声が漏れていた。
それを上から見ながら甲板の方まで出てみると、存外と多くの乗客が夜風に当たっている。
あれだけの騒動の中、あわやパニッククルーズと化した出来事の後では、巻き込まれた乗客が緊張と不安で眠れなくなるのも無理はない。
バーでは温かなスープが振る舞われている。
温かな一杯を口に含めば、少しは緊張も紛れるかも知れない、と言う船長からの指示で行っているそうだ。

 クラウドはと言えば、そのスープの一杯を貰う気にもなれず、展望デッキの端でぼうと立ち尽くしていた。
頭の中は、まとまりのないことが目まぐるしく回っていて、まともに思考が成り立たない。
疲れているのだ。
だからさっさと眠りたいと思っている筈なのだが、脳がこの有様で動きを止めることもないから、眠ることも出来ない。


「……はあ……」


 早く朝になれば良い。
未だ深い夜闇に覆われている、真っ黒な墨のような海を見詰めながら、クラウドは思った。

 ────と、何気なく見下ろした甲板デッキの先に、銀色が揺れているのを見る。


「……!?」


 展望デッキの縁に乗り出して目を瞠る。
冷たい海風に晒されながら、茫洋とした幽霊のように佇む長い銀。
その隣には、濃茶色の髪の青年が海に向き合うようにして立っていた。

 ドクドクとクラウドの心臓が逸り、行け、其処に行け、と脳が命じる。

 デッキ階段を駆け下りて一階甲板に下りると、スープを貰った乗客たちが雑多に過ごしていた。
どうぞ、と差し出された紙コップを見向きもせず、クラウドはデッキの先端へと向かう。
無視された格好になった船員は、クラウドの行動を気に留める様子なく、他の客へとそのカップを渡した。

 舳先へと向かうデッキの先端の一番前、其処には茶髪の青年が立っている。
薄い体を風から守るように、肩には白いカーディガンを羽織り、ほんの数時間前にクラウドが見た時と変わらない格好。
数秒前、その隣に見た筈の銀色は、影も形もなかった。


「……」
「……ん?」


 立ち尽くす男の視線を感じたのか、蒼灰色が振り返った。
風に煽られる前髪を、形の良い指で抑えながら、透明度の高い蒼がクラウドを映す。


「あんたか。一応、無事だったみたいだな」
「……」


 カーディガンの前を寄せながら言ったスコールの手には、湯気を立ち昇らせる紙コップがある。
配られているスープだろう。
スコールはそれを一口飲んで、デッキの柵に寄り掛かりながら、


「大した騒ぎだった。ジュノンからこの船に疫病神でも乗ったかな。お陰で煩くて目が覚めた」
「……」
「海の真ん中じゃそいつも降りれやしないだろう。港に着くまで、当分大人しくしていて欲しいもんだな」


 船の目的地であるコスタ・デル・ソルは、明日の朝に到着の予定だと言う。
夜も更けた今から、後は数時間と言う所だろうか。
眠っていればあっと言う間に過ぎそうなものだが、先の事件で気の休まらぬ夜となった人々にとっては、恐ろしく長い時間に感じられるだろう。

 しかし青年はと言うと、表情は常と然して変わりなく、落ち着いた顔でスープを飲んでいる。
ミッドガルのスラムと言う場所で体を売っていた彼にとって、身の危険を感じる出来事など、それ程珍しくはないのかも知れない。
或いは、この閉鎖的な船の上で、これ以上の惨事がなかったのなら幸いと、逞しく考えているのかも。

 スコールはスープを飲み干すと、空になった紙コップを潰した。


「あんたがいるなら丁度良い。さっきの代金、払って貰おう。またあんな騒ぎが起きて、払いそびれられるのは癪だ」
「……」
「財布、あるんだろ。それ持って俺の部屋に来い。鍵は開けて置いてやる」


 そう言って、スコールは背凭れから体を起こした。
夜の海を背景に、何処か存在感の薄い青年は、擦れ違いざまにクラウドの腕をするりと撫でる。
誘いのような、催促のようなそれに、は、とクラウドが我に返った時には、彼はもう展望デッキへ上っていた。

 ぼうとした頭のまま、クラウドの足はのろのろと動き出す。
展望デッキに上がり、開いたままのドアから、ラウンジを通り抜け、一等客室の通路へ。
礼にと宛がわれた部屋に戻ってみれば、其処は相変わらず静かだった。
ベッドの仕切りに引かれたカーテンの隙間から、バレットの腕がはみ出ている。
床に丸くなっているレッドXIIIは、耳すら動かさず、じっと瞼を閉じていた。

 クラウドは自分のベッドスペースへと上がると、片隅に寄せていた少ない私物の中から、財布を掴む。
すぐにベッドを下りて、そのまま部屋を出た。

 何をやっているのだろう───足を動かしながら今更にそんなことを考える。

 ベッドに上がったのなら、そのまま布団を被って眠ってしまえば良かったのだ。
疲れているし、あれだけの騒ぎがあった後なのだから、ちょっとくらい支払いが遅くたって仕方があるまい。
朝になって、船がコスタ・デル・ソルに着く前にでも赴けば。
そう思っているのに、足は『1-08』のプレートを掲げたドアの前で止まり、右手がそれをノックした。

 ノックに対して返事はないが、鍵は開けておくと言っていた。
クラウドがノブに手をかけて回すと、呆気なくそれは開き、広くて明るいラグジュアリーな部屋に迎えられる。


「ちゃんと来たな」


 声の主は、ベッドの端に座っていた。
にんまりと口端に満足げな笑みを浮かべた青年は、ゆっくりと歩み寄るクラウドから視線を外さない。


「幾ら持ってる?」
「……それ程多くはない」


 ミッドガルであくせくと働いていた時と違い、今は旅の目的がある。
手配書が出回っていることもあって、一所に留まって稼ぐにも時間が限られていたし、道具やら薬やら、何かと入用なので資金は直ぐに底を尽いてしまうものだった。
ただ幸いにも、ジュノンの漁村では色々と手を貸せる仕事が多かったことと、船にはタダ乗り同然の密航をしたので、多少の余裕がある。

 スコールは口元に指を当てながら、ふうむ、と考える仕草を見せた。


「こんな所で寝れる客なら、そこそこ貰うんだが、あんたは違うし。俺も暇潰しがしたかったし。そうだな……」


 指を一本、二本と立て増やしているスコール。
その計算が終わるよりも前に、クラウドは言った。


「……聞きたいことがある」
「なんだ」
「セフィロスを知っているか」


 浮かぶ疑問の切り口を、隠さずそのまま問うてみると、スコールは指の算数を続けながら、此方を見ないで答えた。


「知ってる。英雄だろう」


 “英雄”セフィロス。
神羅カンパニーが誇る強化人間ソルジャー、その頂点の象徴とも言える男。
ミッドガルで暮らしていた人間なら、誰でもその噂の一端くらいは聞いたことがあるものだ。


「知らない方がどうかしてる」
「……そうじゃない」


 彼と言う存在を知っているか否か、と言うのは、クラウドにとってどうでも良かった。
首を横に振るクラウドに、スコールは眉根を寄せて視線を寄越す。


「お前は、奴と繋がりがあるのか?」
「繋がり?」
「この船に、奴がいるのか」
「?」
「船倉で見た時は消えたから、あれは多分幻だ。どうやっているのかは判らないが、きっと、恐らく。ひょっとしたら、さっきのも……」


 酷く不確かな存在が、くっきりと目に見える形で現れるから、何が幻でどれが本物なのか、クラウドは時々曖昧になる感覚があった。
随分と遠くにいるように見えるのに、唇が動けば声が間近に聞こえ、かと思えば言葉は明瞭としないこともある。
佇んでいるだけとなれば尚更だ。
その場に辿り着いた時には、既に影も形もなく、まるで狐に摘ままれたような気分になる。

 それでも、あれは存在そのものが目立つ。
誰かがその姿を見ていれば、確実にそれは記憶に残る筈だと、クラウドは確信していた。

 だが、それを真隣に過ごしていた筈の青年は、訝しむように眉根を寄せてクラウドを見ている。
首を傾げ、不可思議なものを見るような顔をしているスコールに、クラウドは重ねて問う。


「セフィロスとは知り合いか?」
「……神羅の英雄と?スラムの場末の男娼が?」


 面白い冗談だ、とスコールが歪に笑う。
クラウドはそんなスコールをじっと見つめる。


「ソルジャー1stの客を取った事はあるんだろう」
「まあな。あんたみたいな“元”もいたし、偶に現役のに呼ばれることもあった」
「……其処にセフィロスは?」
「神羅の英雄様なら、スラムの男娼なんて買わなくても、より取り見取りだろ。俺が言っても良いのはこんなものだな、客の詳しい話を勝手にベラベラ喋るのは信用問題に関わる」


 スコールの言う通りと言えば、そうだ。
“英雄セフィロス”と言えば、非公認ファンクラブが公然と存在していた位なのだから、彼に夢を見る女は幾らでもいた筈だ。
呼べば飛びつく人間は軽く両手の数はいるだろう。

 そして、クラウドとて、自分の客が何処の誰であるのか、信用のない赤の他人にひけらかすことはしない。
尤もらしい言い方をすれば、守秘義務として、それを怠れば己の信用を貶めることにも繋がり得るのだ。
それを悪用するつもりで集めている者もいる事を思えば、何を切っ掛けに己の存在が消される事になるかも判らない。
賢く生きる人間ほど、口は堅いものだ。

 だが、今のクラウドに其処まで頭を巡らせる余裕はなかった。
目の前にいる青年が、若しかしたらあの男と繋がりを持っているかも知れない。
ならば知らねばならない、と見えない何かが背を押している。


「知っているなら教えてくれ」
「知らない」
「セフィロスは何処にいるんだ」
「だから知らないって言ってる」


 歩を詰めながら繰り返し問うクラウドに、スコールは深々と溜息を吐いた。


「意味不明だ、あんた。もう良い、金置いて帰れ」


 相手をするのが面倒くさい、と隠しもしない態度で、スコールはそっぽを向いて右手を揺らす。
しっしっ、と動物を追い払う仕草だったが、クラウドは見ていない。

 クラウドはベッドの横、其処に座るスコールの前に立っていた。
天井の照明の光を遮る体に、視界が暗くなったのを感じたスコールが顔を上げる。
その肩を、がしり、と強い力で捕まえた。


「教えてくれ。奴の目的を」
「はあ?ちょっ、痛い、」
「何処に行こうとしているんだ。この船であんな騒ぎを起こしてまで」
「何言ってるんだ。あんた、頭おかしいんじゃないのか」
「庇っているのか?」
「誰を!」
「セフィロスだ。匿っているのか。この船の何処かに」
「しつこい!このっ!」


 顔を近付けて、今にも噛みつかんばかりに問い詰めるクラウドに、スコールは忌々しげに顔を歪ませた。
白く細い足がクラウドの腹を力いっぱいに蹴りつけて、不意打ちだったそれにクラウドの体が後ろに倒れる。

 スコールはようやく離れた手にほうっと息を吐いて、掴まれていた感触を厭うように肩を払う。


「帰れ!!」


 金のこともどうでも良い、そんな形相でスコールは言い放った。
ついでにベッドにあった枕を投げつけて、クラウドの頭に当たったそれが跳ねて床に落ちる。

 起き上がったクラウドがベッドを見上げれば、スコールは既に背を向けていた。
気分が悪いとソファに向かう足を見詰めていると、不意にクラウドの脳裏に、その足が男に絡む様子が浮かび上がる。

 スラムの薄暗いアパートで、彼を呼んでは抱いた。
欲望の向かうままに貫き、揺さぶり、喘ぐその姿に熱を煽られながら、己の体液で内側を染めた。
悩まし気に身を捩っては、太腿がクラウドの腰を挟み、憎らしげに睨んでいた瞳が蕩けていく。
媚肉はいつも蕩けて甘く柔らかく、ねっとりとした膜をまとわせて、クラウドを誘惑していた。

 あれを、あの男も知っているのだろうか。
銀糸の冷たい顔をした男に、青年がしな垂れかかり、身を捩らせて喘ぐ様が浮かぶ。
まるで見て来たかのように、クラウドの目にはその光景が映っていた。
このベッドで、其処のソファで、青年の細い体を掴み、揺さぶり、白濁液に溺れさせている光景が。


「は……っ、はぁ……っ、はぁ……っ!」


 心臓の鼓動が、今にも其処から飛び出しそうな程に逸る。
下半身に急速に血が集まり、がんがんと頭痛がして、クラウドの視界は酷く揺れていた。
船の上にいるからと、波があるからと言って、こうも大きな揺れがあるものだろうか。

 座り込んだまま動く様子のない男に、この部屋の主である青年は、何度目か顔を顰めた。
此処は自分の部屋だから、この男にいつまでもこうして転がっていられても迷惑だ。
重いだろうが力づくで蹴り出すか、或いは適当に船員を呼ぼうかと思ったが、


「……おい?」
「はあ……は……う……っ!」


 米神に手を当て、口を開いて喘ぐように呼気を漏らしているクラウドに、スコールは違う意味で眉根を寄せた。
よくよく見れば脂汗を浮かせており、顔色も何処か青白く漱がれたように見える。


「おい、あんた。頭……じゃない所も、どうかなってるんじゃないのか」
「はあ……はあ……」
「面倒な奴だな……」


 溜息を交えて呟きながら、スコールはクラウドへと近付いた。
腕を伸ばしても届かない程度の位置にしゃがんで、座り込んでいるクラウドの顔を覗き込む。

 ソルジャーの証とも言われている、不可思議な虹彩を宿した魔晄の瞳が、寄る辺を失ったように揺れている。
青年が目の前でひらひらと手のひらを振ってみても、眼は宙を見つめたまま反応しない。
まず正常な状態ではないと判る様子に、スコールはやれやれと息を吐いた。


「人を呼んで来てやる。仕方がないから其処にいろ」


 そう言って立ち上がったスコールが、部屋の外へと向かおうとするのを、阻む手があった。

 白い手を掴む、無骨な手。
離すまいとしっかりと握られたそれを見下ろして、スコールはまた眉根を寄せた。
何がしたいんだ、とそう言おうとした直前、細い肢体がベッドへと縫い付けるように押し倒される。


「!?」


 ベッドのスプリングの反発があったが、それを押さえ付けるよう、更に重みが乗った。
スコールとクラウド、二人分の体重を受けて、ぎしっとベッドが軋んだ音を鳴らす。

 クラウドはスコールの両の手首をそれぞれに掴んで、ベッドシーツに押し付けている。
薄い腹の上には、片膝が乗り、クラウドの躰が自がしっかりと重石になっていた。
重みに顔を顰めたスコールが逃げを打って体を捩ると、手首を掴む手が折らんばかりに力を籠める。


「い……っ!」
「セフィロスと寝たのか」
「はぁ!?」
「奴は、この体を。此処を、知ってる」
「う……っ!」


 ぐり、とクラウドの膝がスコールの腹を圧す。
内臓を圧迫される苦しさにスコールは顔を顰めたが、それを見てもクラウドが自分のしていることに疑問を持つことはなかった。

 ────警報が鳴り、クラウドがこの部屋を出てから、どれ程の時間が経っているのだろう。
船内に入り込んだ魔物と戦い、異形の巨怪物を斃した。
言葉で並べればそれだけの出来事だが、それに費やした時間は決して短くはない。
それから事態が収まって、クラウドが功労として与えられた部屋で眠れぬ時間を過ごし、展望デッキに出て……その間、この青年は何処で誰と何をしていたのだろう。


「……確かめないと」


 あの男が、この躰に痕を残しているのなら、それは確認しなくては。
あれを追う為に、その痕跡を探しながら旅をしているのだ。

 クラウドはスコールの両腕を頭上にひとまとめにし、空いた片手で目の前の白いシャツをたくし上げた。
ひやりとした空気に腹が晒され、スコールが目を瞠る。


「おい!頭のおかしい奴とヤるのは御免だ!」
「……」
「聞いてるのか!人を呼ぶぞ!」


 先の騒動の影響もあって、船の中の警戒態勢レベルは引き上げられている。
一等客室の壁は分厚く、扉も相応に重いが、悲鳴を上げれば通路には届くだろう。

 それは、困る。

 クラウドはスコールのシャツを頭の上まで引っ張り上げると、それで彼の両手を括りつけた。
クラウドの方は両手が開いて、ガントレットを嵌めたままの手でスコールの口を押さえ付ける。
見開いた蒼灰色が、目に見える恐怖を宿して覆い被さる男を見上げたが、それはクラウドの琴線を揺らすことはなかった。


「ん、むぅっ!うぅぅっ!」


 じたばたと足を暴れさせるスコール。
それを腹を片足で圧し潰して諫めれば、スコールは内臓に伝わる重みに息を詰まらせる。

 この部屋で男と寝て過ごすことを想定していたからか、スコールの身の守りは緩かった。
ベルトも通さず、紐で絞って腰に引っ掛けているだけのボトムは、力任せに引っ張れば簡単にずり下がる。
数時間前には女物の下着を履いていたスコールだが、今度はありふれた男物の黒のパンツだ。
それも剥ぎ取って下半身を裸にさせると、いよいよと悟ったか、スコールは全身で暴れ始める。


「んぐ、ふぅっ!んぐぅっ!」


 口を塞ぐ手に、スコールは遮二無二歯を立てた。
しかし頑丈な金属で覆われた手にはダメージを与えられず、離れることもない。

 クラウドはスコールの片足を捕まえると、ぐいっと上へと押しやった。
体を半ば捻りながら、折り曲げられる格好にされ、スコールは息苦しさに顔を顰める。


「んんぅ……っ!」


 気の強い蒼灰色が、離せ、とクラウドを睨む。
だがクラウドの目には、銀色の男に甘ったるく笑いかける、艶の燈った男娼の顔が映っていた。

 クラウドの手がスコールの太腿を滑り、中心部の秘穴に触れる。


「此処に、奴が」
「ふぅんっ♡」


 ぐぷっ、と太い指をアナルに突き入れる。
指先にどろりとした粘液がまとわりついて、やっぱり、とクラウドは思った。


「入ってる。此処にあいつの出したものが」
「ん、んん……っ!」


 指を少し動かせば、ぐちゅりといやらしい音が鳴った。
狭いが柔らかくて温かい内側を指で穿るように探ると、じゅぷじゅぷと淫音が聞こえて、クラウドの耳から脳を犯していく。

 秘部を無遠慮な指に弄られて、青年の躰がビクッビクッと跳ねる。


「んっ、んぁっ、うぅん……っ!」
「こんなに沢山……中に……」
「うぅ……ふ、うぅっ!うぅーっ!」


 クラウドの呟きに、スコールはじろりと睨めつけた。
それを出したのは何処の誰だと、蒼灰色は憎しみ混じりに言ったが、


「掻き出さないと」
「んぅっ!」


 ずぷり、と二本目の指が直腸に侵入して、スコールは喉を仰け反らせた。
ほんの数時間前、性の悦びに浸り遊んでいた其処は、熱こそ収まっているものの、拓かれた神経はそのままだ。
その内壁を何度も引っ掻くように掻き回されて、迸る官能に足先がピンと張り詰める。


「んっ、んむっ、うぅんっ♡あっ、んぅっ♡んんっ!」
「くそ、見辛い……」
「っは、あっ、うぁ……!」


 スコールの口を塞いでいた手を離し、もう片方の足も持ち上げる。
スコールの背中の半分がベッドから浮き、クラウドの膝がそれを支えるように差し込まれた。
下半身を殆ど天井に向けた格好になって、スコールの足が不自由に宙を蹴る。


「触るな、バカ、あっ、あぁっ♡」
「これで……」
「んぁ、拡げるなぁ……っ!覗くな、見るなっ」


 クラウドが両手の指で縦割れした秘穴を引っ張れば、くぱあ、と呆気なく肉壺が開く。
穴の中は真っ赤な色に充血し、白濁液とのコントラストが鮮やかだった。
ヒクヒクと内肉が震える度に、奥園から溢れ出した液体がごぷりと泡を作って溢れ出し、土手を乗り越えて皮膚を汚していく。

 雌壺は雄の欲望で隙間もないほどに濡れていた。
穴から醸し出す匂いは甘ったるく、クラウドの鼻腔から入って、脳髄へと侵食する。
クラウドは知らず知らずの間に、それを鼻先に吸う程に距離を近付けていた。
高い鼻の先で、蜜塗れの雌肉が戦慄き、物欲しげにふくふくと穴を膨らませているのを見る内に、クラウドの躰は本能のままに動いていた。


「んぢゅ……っ!」
「ひぃあっ♡ちょっ、やっ、あぁっ!」


 ぬるりとしたものが後肛に侵入してきたのを感じて、スコールは目を瞠った。
嫌を訴えて足が暴れるが、クラウドは構わず、スコールの下半身を抑えるように抱え込んで、肉壺の中を長い舌で舐めしゃぶる。


「あ、ひぃっ、やだあ……っ!あっ、あっ、あぁあ……っ!」


 スコールはいつになく必死な表情で頭を振った。
足の爪先が何度も閉じ開きを繰り返し、汗ばんだ太腿がふるふると震える。

 クラウドの舌が肉壁をなぞる度に、生白い尻がびくりと跳ねる。
その肉をクラウドの手が徐に鷲掴むと、ひぃ、と怯える声が聞こえた。
手触りの良いまろい尻を揉みながら、クラウドはぢゅるぢゅると音を立ててジュースを啜っている。


「ひぃっ、あっ、あぁっ……!いや、あっ、あっ、啜るな……んぁあっ♡やだ、あぁあっ♡」


 横暴な舌による性急な肛虐に、男娼の躰は瞬く間に反応を示していた。
高く掲げる位置に晒された彼の中心部は、ぴくっぴくっと戦慄きながら勃起の兆しを見せる。
更に鈴口からは一筋の液が糸を引くように零れ出していた。


「んれ、んちゅっ、んぷぅ……っ!ふっ、ふぅっ、ふぅっ、」
「う、う……鼻息、当たって……っは、あぁ、きもち、わるいぃ……っうぅんっ♡あっ、また拡がって、ぇ……はあっ、あぁあっ♡舌、中にぃっ!奥に入れるなぁっ♡」


 クラウドの舌が奥園を探るように捻じ込まれ、スコールは甘い声で抗議する。
当然のようにクラウドはそれを気にせず、奥の窄まりを舌先でちろちろと擽った。
スコールの身体に芯を通すような官能が駆け巡り、青の瞳が快感の熱に濡れる。


「ああぁっ♡ああっ♡」
「ふぅ、ふぅ、んぶっ……!んぇあ……っ!」


 にゅるぅぅっ、と弾力のある舌が肉を擦りながら下がり、スコールは「ああぁぁっ♡」と啼いた。
媚肉がきゅうぅっと締め付けを増し、クラウドの舌に吸い付いて来る。
艶めかしい感触と蜜の味がクラウドの舌を覆い、唾液と腸液と精液が交じり合う。

 にゅぽっ、とクラウドが舌を穴から引き抜くと、ぽっかりと開いた其処からまた体液が溢れ出した。
白く粘っこい、蛋白質を多分に含んだ白濁が、スコールの火照った尻肉の間をどろりと伝い流れて行く。


「ひぁっ、あっ、あぁっ……♡出る…っ、出てるうぅ……っ♡」


 生々しい感触に皮膚が濡れるのを感じて、スコールが切ない声を零す。
媚肉はヒクヒク、ヒクヒクと小刻みに震え、穴口の土手が口を閉じようと懸命に膨らむ。
それがクラウドには、注ぎ込まれた精子を零すまいと、健気に押しとどめようとしている風に見えていた。


「こんなに、注がれて……咥え込んで……奥まで、あいつが……」
「あ……あ……っ♡っは……あぁ……っ♡」
「……俺も……此処に……この中に、俺を……」


 戦慄く肉壺にクラウドの指が触れる。
色付きの良い穴口の縁をツンとつつくと、アナルが物欲しげに口を開けた。
内側の肉が白濁の向こうで艶めかしい赤を輝かせ、戦慄いて雄を誘う。

 クラウドは急くように前を緩め、肉棒を取り出した。
それは既に大きく膨らんでおり、汗ばんでじっとりとした湿気をまとわりつかせている。


「はっ……ふう、ふぅ……っ!」
「う、んん……んぁ……っ」


 クラウドが身動ぎする都度に、ベッドがぎしぎしと音を立てた。
甘い匂いを振り撒く秘穴に、ドクドクと脈打つペニスを宛がう。
それが固く大きく膨らんでいるのを感じ取って、スコールがひっと喉を引き攣らせた。


「やめ、や、今は……っ」


 心なしか顔色を青くするスコールの訴えを、クラウドは聞かなかった。
早く中を確認しなくては、早く此処に注がなくては。
本能だけの生き物になったクラウドの肉棒が、柔らかな肉壺を割り開いて入って行く。


「あっ、あぁっ♡入る、入るぅう……っ!やあっ、また、ああっ、大きいのぉ……っ!」


 スコールはベッドシーツから背中を浮かせ、悶えに身を捩って啼き声を上げた。

 アナルはなんの抵抗もなく、クラウドの剛直を飲み込んで行く。
溢れ出す白濁液を押し出すように、ペニスはこなれて蕩け切った内肉を押し広げながら、青年の最も深い場所を目指していた。


「はあ、ああ、あぁあ……!き、気持ち、いい、ああ……!」
「ふ、ふぅっ、うぅんん……っ!あ、あんなに、出した、のにぃ……っあぁっ♡なんで、こんなに、大き、いぃんっ♡」


 絡みついて嘗め回す肉穴の心地良さに喘ぐクラウドに対し、スコールは胎内を圧迫する存在感に戦慄していた。
先に注がれた欲望の名残が燻ぶる体に、再び火を点けようとしている肉剣。
肉穴はまだ其処にあったものの形をはっきりと覚えていて、入ってきたペニスに隙間なく嵌め込むように添い遂げてしまう。


「はっ、はぁっ、あぁあ……っ♡や、あぁ……っ!」


 一息に咥え込むには苦労するであろう大きさの陰茎だが、スコールはそれをあっさりと奥まで迎え入れてしまった。
中は柔らかく蠢きながら、クラウドをきゅうっきゅうっと締め付ける。
奥はねっとりと、入り口は竿の根本を食むようにマッサージする肉壺の心地良さに、クラウドは腹を戦慄かせながら腰を振り始めた。

 じゅぷっ、ぐぷっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、と中に貯め込まれていた精液が掻き回され、肉を咥え込んだ穴の隙間から、押し出されるように溢れ出す。


「んぁっ、ああっ、あぁっ、あぁっ♡やっ、やぁっ、動くな、あぁっ♡」
「はっ、はぁっ、こんなに、中出ししたのか、奴が……っ!」
「んっ、んっ、何言って……これは、あ、あんたの所為で、あぁっ♡やっ、あっ、激しく、あっ、あっ、あぁあっ!」


 スコールの抗議を遮らんとばかりに、ペニスの抽挿が激しさを増す。
高く張りつめた亀頭のエラが、奥園を濡らす蜜を掻き出しては、濡れそぼった奥壁を突き上げる。
その度に、スコールの淡い色のペニスから、ぴゅるっ、ぴゅくっ、と薄い精が飛沫のように飛び散った。


「やぁ、あっ、あっ♡深いとこ、んぁっ、来るなっ、入るなぁっ♡」
「ふっ、ふっ、まんこが、吸い付く……っ!はあ、絡みついて、締め付けてくるっ!」
「だめ、奥まだ……っ、まだ痺れて、あぁあっ♡あぁっ♡やぁっ、ずんずんだめぇっ♡」


 濡れた舌を震わせながら訴えるスコールの声に、クラウドの肉棒がまた太くなる。
その欲望のままに、ずんっと奥を突き上げれば、スコールの足がピィンと伸びて張りつめた。
続けざまに同じ場所をゴツゴツと責めると、スコールは頬を紅潮させて涙を浮かべる。


「はっ、あっ、あぁっ、あぁっ♡お、おまんこっ、奥ぅっ!ちんぽ来るっ、当たってるぅっ!」


 スコールの身体の中で、燻ぶっていたものが一気に火をつけて燃え始める。
ペニスを咥え込んだ媚肉のあちこちから、官能の報せのように蜜が溢れ、肉棒をぬるぬると包み込んだ。
それは潤滑油となってクラウドを援け、直腸を一杯に埋めるペニスの動きをスムーズに、刺激への心地良さを増幅させて、雄を喜ばせる。

 だが、まだ足りない、とクラウドは思っていた。
涙を浮かべる蒼灰色が、もっと蕩けて、喘ぎ咽ぶ顔が見たい。
スラムで何度も犯しては見た、もうだめ、と訴えながらペニスを締め付けて離さない、あの感触が欲しい。

 クラウドはスコールの身体に上から覆いかぶさった。
ずぷぅ、と深くなる侵入にスコールが悲鳴を上げて頭を反らし、白い喉が戦慄く様子が晒される。
其処に噛みつきたい衝動の中、クラウドはぷっくりと膨らんでいる二つの蕾を見付けた。


「はふ、ふっ、ふぅうん……っ♡お、ちんぽ、深いの……駄目って、言って、ぇ……っ♡」


 官能に囚われながら、スコールは拙い声で拒否を示す。
それがどうにもクラウドは腹立たしかった。

 クラウドの両手がぬぅっと伸びて、太い親指と人差し指が、熟した木の実二つを強く摘まむ。


「うぅぅううんんっ♡」


 途端、ビクビクッ、ビクンッ、とスコールの身体は大きく戦慄いた。
胸を突き出すようにエビぞりに体を撓らせ、肉棒を咥え込んだアナルがきゅうぅうん、と締め付けを増す。
その瞬間の蜜壺が齎す快感の凄まじいこと───これがクラウドをまた興奮させた。

 摘まんだ乳首をきゅうっきゅうっと引っ張りながら、アナルを奥をペニスでぐりぐりと押し上げる。
突然始まった三点への同時責めに、スコールは目を白黒とさせながら蕩けた悲鳴を上げていた。


「ひうっ、ひぃっ、いぃんっ♡む、胸、胸はっ♡ああっ、だめぇえっ♡」
「やっぱり此処か。此処なんだな」
「はあっ、ああっ、んひぃいっ♡つねるのダメっ♡お腹にっ、響くの来るぅっ♡」
「確か、こうやって、弾いて───うぅっ!ふっ、ふぅっ、ああ、締まる……っ!」
「やあ、ああっ、ああっ♡胸、乳首っ、ちくびぃっ♡つまんじゃ、あっあぁっ♡だめ、おまんこっ♡おまんこの気持ち良いのっ、感じるからぁあっ♡」


 摘まんだ乳首を指先でクリクリとコネ潰して苛めるクラウドに、スコールはいやいやと頭を振った。
しかし、そんな彼の態度とは裏腹に、ペニスを咥え込んだアナルは、胸への刺激に連動するようにビクビクと震えながら雄を締め付けていた。
ぎゅうっと乳首を抓れば、きゅぅうっとアナルが締まり、爪先でカリカリと乳頭を引っ掻けば、肉ビラが小刻みに戦慄いてペニスに振動を与える。
クラウドはその心地良さに酔いながら、淫芽のように尖った乳首を苛め続けた。


「ああっ、乳首っ♡乳首いやぁっ♡やめ、やめろっ、カリカリだめなのぉっ!んんんっ、おちんぽ、奥に……っ、押し付けるなぁ、あぁあっ♡」
「ふぅ、ふぅっ、この乳首も……奴が触って、こんなに、敏感に……!」
「はっ、はっ♡はひっ、ひぃんんっ♡だめ、イくっ、イくぅっ……!乳首、乳首カリカリされたら、んぁっ♡おちんちんイくぅうっ♡」


 執拗に乳首を攻め立てられる内に、スコールのペニスはすっかり膨らんでいた。
切迫感を堪えて震える薄い腹筋に、反り返ったペニスの鈴口から零れる蜜が垂れて行く。

 乳首を指の腹でぐりぐりと圧し潰してから離すと、ぷくん、と起き上がった乳首は膨らみを増して見えた。
その勃ち上がった乳首の根本を強く摘まむと、「ひぃんっ♡」と甘い悲鳴が上がる。
親指と中指で乳首の根本を挟み、乳頭の先端を人差し指の爪で穿るようにカリカリ、カリカリと引っ掻けば、スコールは痛いほどにクラウドのペニスを締め付けながら身を仰け反らせ、


「イくっ、イくっ♡乳首イくぅっ♡ああぁっ、やぁああーーーーっ♡♡」


 甲高い悲鳴を上げながら、スコールは絶頂した。
皮を被った可愛らしいペニスから、びゅぅううっ、と勢いよく精液が噴き、スコールの胸元までそれは飛び散った。
血の巡りに火照って色付いた体を、とろりとした精子が汚していく。

 絶頂と共にスコールの身体は強く強張り、雄を咥え込んだアナルもまた戦慄く。
大きい蠢動と小刻みな震えと、同時に襲って来た刺激に、クラウドの肉棒の全身が包み込まれる。


「ぐうっ、うぅうっ!これは、うっ、イくっあぁあ!」
「ああっ、あぁあんっ♡中っ、ああっ、出てるぅっ♡1stおちんぽイってるぅぅっ!んぁあぁあっ♡」


 スコールの胎内で、クラウドの肉欲が大きく弾け、どぷぅうっ!と濃い精液が注ぎ込まれる。
先に彼の直腸を満たしていた量の比ではない。
粘ついて重みのあるものが内臓を浸かって行く感覚に、スコールは両足の爪先をピンと伸ばして見せた。

 どくんっ、どくんっ、とペニスが脈を打って、どぷん、ごぷっ、と精を吐く。
最奥に注ぎ込まれた精液は、媚肉の道内をあっと言う間に満たして、受け止めきれなかった分が秘穴の隙間から溢れ出した。


「あ……っ♡あぁ……っ♡おま、んこ……あ……っ♡はいら、な…いぃ……っ♡もう、いっぱひぃ……♡」


 蜜壺の中を雄の欲望で満たされて、スコールは虚ろな瞳を彷徨わせている。
クラウドはそんな娼婦のあられもない様を見詰めながら、ふう、ふう、と鼻息を荒くしていた。

 クラウドが自身の下半身へと視線を落とすと、其処は真っ白に汚れていた。
スコールが射精した蜜と、クラウドが彼の胎内に吐き出して溢れて来た白濁とが、どちらのものか判らないくらいに交じり合っている。
その隙間から、ふくふくと疼き伸縮を繰り返している土手が見えていた。

 媚肉は未だ、クラウドを締め付けている。
一番強い瞬間は既に通り過ぎていたが、入り口は愛おしそうにクラウドに絡みつき、奥壁がヒクつきながら縋って来る。
内側がいやらしく蠢いて肉棒を奉仕する感触に、クラウドは全身の血が沸騰し続けているのが判った。


「はあ、はあ……っ!スコール……っ!」
「んぁあ……っ!」


 再び覆いかぶさるクラウド。
スコールはかかる重みにいやいやと頭を振ったが、じゅるぅっ、と乳首を強く吸われて声を上げた。


「あぁあんっ♡」
「はっ、はっ……んぢゅっ!んっ、じゅるっ、ぢゅうぅっ!」
「ああっ、あぁあっ♡乳首っ♡んぁっ、吸うな、やぁっ、あぁあんっ♡」


 指で散々に虐められ、敏感になった蕾を、熱く粘ついた唾液塗れの口で啜られるスコール。
再び乳首を襲う快感刺激に、いやを訴える体が逃げを打って仰け反るが、


「ふぅっ!」
「あふぅんっ♡」


 ずんっ、とクラウドが腰を突き出せば、青年はビクンッと腹を震わせて四肢を強張らせた。
その腰にクラウドは腕を回し、強い力で彼の躰を閉じ込める。
二人の股間と股間がぴったりと密着し、中に入っているものが奥壁を押し上げるものだから、スコールが強く眉根を寄せる。


「んぅぅう……っ!」
「ふ、は……ふぅっ!うっ、うぅっ!」
「んんっ!んっ、あっ、あぁっ、あぁっ♡」


 律動を始めるクラウドに、細身の肢体が突き上げられる。
逃げ場を失って責められる体が、拙く捩られて嫌を訴えていたが、クラウドは構わず胸の蕾を吸った。


「あぁあっ♡」


 スコールが甘い悲鳴を上げ、肉壺がペニスに全身で吸い付いて来る。
クラウドはその感触を何度も呼ぼうと、執拗に乳首を啜った。


「ぢゅっ、ぢゅうっ……!ふぅ、んちゅぅうっ!」
「ああっ、あぁっ、あぁっ♡やだ、いや、あぁあんっ♡乳首、おかしくっ、はっ、ビンビンするぅっ♡舐めるな、ああっ、噛むなあっ!」


 咥内で固く膨らんだ実に、悪戯に歯を立てると、内肉がビクンッと怯えたように竦む。
その瞬間の媚肉の締め付けがまた心地良い。
自分が与える刺激のひとつひとつに顕著な反応を示す身体は、クラウドに得も言われぬ充足感を与えてくれた。

 その悦びに浸るほどに、クラウドの耳に青年の切な訴えは遠ざかる。
濡れそぼった肉壺も、食めば上がる甘い声も、滴る汗から醸し出される雌の香も、何もかもが雄の為───クラウドの為に差し出された供物のようだった。


「はあ、あぁ、中……中で、おちんぽがぁ……っ!また、大きいのぉ……っ!あんなに、いっぱい、ああ……っ!出してる、のに……なんでぇ……っ!あぁあ……!」


 スコールの腸内で、ペニスはいつまでも固く雄々しいサイズを保っている。
ペニスを咥え込んだ穴は、当分の間、この大きさを覚えて忘れることはないだろう。
スラムで過ごしている時でも、そうだったのだから。

 ちゅうう……と乳首を強く吸って、クラウドはそれを離した。
ちゅぽ、と音をを立てて自由にされた乳首は、まるで女の胸のように赤く色付き、乳頭も長く尖っている。
唾液まみれになった雌乳首がてらてらと光っている様子が、艶めかしさもあっていやらしかった。


「あう……ああっ……♡乳首……おっぱいぃ……もう、だめぇえ……っ♡」


 解放されたにも関わらず、空気と熱の疼きとの温度差に犯されて、スコールは胸を反らして喘いでいる。
濡れた乳首の先端が、ふるふると物欲しげに主張していた。
このまま乳首を虐め続けていたら、いつか其処からミルクが出るかも知れない───なんてことを考えて、クラウドは股間が苦しくなるのが判った。

 幻の甘いミルクを想像しながら、クラウドはスコールの身体を反転させる。
ぐにゅん、とペニスが中を擦りながら回ったものだから、スコールは「はぅうんっ♡」と甘露の声を上げた。
そして、熱い頬肌に当たる冷たいシーツの感触に、自分がうつ伏せになっている事に気付いたスコールは、


「あ……っ待て……っ!待てってば……!」


 バックは駄目だ、とスコールはいつも言っていた。
クラウドもそれを覚えている。
覚えているが、スラムにいた頃から、クラウドがその懇願を聞いた事は碌にない。

 半分ほど抜けていたペニスを、ずぷりと奥へと入れ直す。
声を上げて腰を突き出す格好になるスコールに、クラウドはその細腰を両手でしかと掴んだ。


「だめ────」


 シーツを握り、涙を浮かべた瞳が、肩越しに振り返って訴える。
本当に駄目、と切に願う濡れた少年の瞳は、希望とは真逆に雄の劣情をおおいに刺激した。

 ずちゅんっ!と強い突き上げがスコールの秘奥を抉り上げる。


「おほぉおんっ♡」


 亀頭が奥壁の窄まりをゴツンと打って、喉奥から押し出された声が出る。
ビクンッとスコールの身体が強張るが、クラウドは構わずに律動を開始した。

 大きなストロークで、ペニスが媚肉を擦り続ける。
入り口から最奥まで、中を満たす白濁蜜を掻き削ぎながら、亀頭は蕩けた肉ビラを入り口から奥まで扱き上げた。


「んぉっ、おぉっ、ほぉおっ♡やぉっ、奥っ、おまんこっ♡どちゅどちゅ届くっ、当たってるぅぅっ♡」
「ふぅっ、ふぅっ、ふぅっ!うぅっ、良い……っ!もっと、もっと奥に……!もっと中までっ」
「やぁ、ああっ、だめぇっ♡奥来ないで♡バック、バックはぁっ、入っちゃうからぁっ♡ダメなとこまで届くのぉっ!」


 ベッドに額を擦り付け、いやいやと頭を振るスコールだったが、クラウドの腰使いは容赦がなかった。
ごちゅっごちゅっごちゅっ、と一番奥の窄まりを何度もノックし、雌の小部屋をこじ開けようとしている。
スコールは其処を支配されることをいつも嫌がった。
しかし、入ってみれば其処は艶めかしくジューシーで、悦んで迎え入れることを、クラウドは知っている。


「ああっあおっ、おぉんっ♡お、おちんぽ、だめっ、もうっ♡大きくしないでぇっ!お、おまんこ壊れちゃっ、拡がるのっ、戻らなくなるぅっ♡」
「ああ、締まる、締まる、ああ……!きついのに、柔らかくて、うねうねして……っ!はあっ、ああっ、あぁっ……!」
「ちんぽ、ちんぽぉっ♡ゴシゴシしないでっ♡おまんこひらくぅっ♡おっ、おぉっ♡おっ♡おぉんっ♡」
「ふっ、ふぅっ、ふぅっ、ふぅっ……!」
「おふっ、おんっ、おっおっ♡おまんこっ、奥っ、入るっ、はいっちゃうぅぅっ♡」


 ごつんごつんと剛直の先端が、何度も青年の秘奥を打ち上げる。
開けろと無理やりにノックする雄の横暴に、スコールは汗を浮かせた背筋を大きく仰け反らせていた。

 クラウドはスコールの臀部をわしりと掴み、自身の腰へと強く押し付ける。
自身は腰を前に突き出し、菊門の奥扉をこじ開けに行った。
ごちゅんっ、と固い先端が奥の小さな口を突いた瞬間、其処は遂に口を開いて、雄のディープキスを受け入れる。


「んぉぉおおおぉぉんっ♡♡」


 下腹部から脳天の芯まで一気に駆け抜ける快感信号に、スコールは嘶きのような声を上げた。
ピンク色のペニスから、ぷしゅぅううっ、と飛沫が噴き、ベッドシーツに大きな染みを作る。
S字結腸の中は、絶頂による雌痙攣を引き起こしていた。


「おぁ、あ……あぁっ♡ああっ♡あひぃっ、あぁあっ♡」


 ヒクッヒクッと喉を震わせていたスコールの身体を、激しい律動がまた襲う。
クラウドはスコールの背中に伸し掛かるように被さって、ベッドに完全に突っ伏したスコールの局部をずんずんと突き上げる。
まるで杭打ちのようなピストン運動に、スコールは唾液塗れの舌でシーツを舐めながら喘ぎ啼く。


「はえっ、えっ、おふっ、おぉんっ♡おぉっ、ハマって、入ってりゅぅっ♡ああぁっ、ずぽずぽしにゃいれ♡ちんぽ、1stちんぽすごいのっ♡すごくて、かたくて、おっきくてぇっ♡おまんこもどらなくなるのぉおっ♡」
「ふぅっ、はあっ、スコール、スコール……!まだだ、まだ、中に、奥に……!」
「んんんんっ♡むり、むりぃっ!そんなぐりぐりしたってぇっ、おまんこいっぱいだからぁっ♡おうっ、おっ、おぉんっ♡おうっ、んひっ、ひぃっ、ひぃいいっ♡」


 スコールの足がぱたぱたとベッドを叩き、背後の男に何度目かの嫌を訴えた。
実際、スコールの直腸は奥の奥までクラウドのペニスで埋められており、一部の隙間もない状態だ。
それで短いリズムで直腸の奥を突き上げられ、固いハリのある亀頭の凸部で雌口を擦られている。
背中にかかる重さもあって、圧倒的な雄に支配されていることを、スコールは否応なく突き付けられていた。


「はおっ、おっ、イくっ、イくっうぅんっ♡おまんこっ、雌まんこっ♡ちんぽでえぐれてっ、アクメくるぅうっ♡」
「うぅっ、あぁあ……っ!締まる、中が吸い付いて……っ!はあ、はぁっ、はぁっ、はぁっ!」
「やあ、ああ、ああ、ああ!はなして、ゆるしてぇっ♡もうイくからぁっ♡」
「ああっ、イけ、イけ……!俺も、はあっ、イくっ……!中に、中に出す……っ!」
「あう、あぁっ、んぁああっ♡あぁぁあーーーーーっっ♡♡」


 肉壺の奥秘が強く戦慄き、甘い匂いを振り撒く媚肉が全身でペニスに縋りつく。
ビクビク、ビクビクと痙攣するその締め付けは、スコールが果てたことをクラウドに伝えていた。

 まとわりつく内壁がペニスにぴったりと密着し、きゅうっ、ぎゅうっ、ぎゅぅううっ、と不規則なリズムでマッサージする。
肉茎の根本を食む入り口から、捻じ込んだ奥庭までもが、クラウドと言う雄に慈悲を請うて締め付ける。
艶めかしく温かい肉包の感触に、クラウドの限界も一気に訪れた。


「出るっ、スコールっ!ううぅぅぅっ!」
「あぁっ、あぁああっ♡精子っ、ああぁっ♡お腹の中にっ、んぁあっ、熱いの来るぅっ♡どぷどぷくるよぉぉおおっ♡♡」


 捕えた雌を孕まさんとばかりに、ぐつぐつに煮立ったように熱い精子が、男娼の胎の中へと注がれていく。
直腸はペニスで隙間もなくいっぱいだから、それはスコールの内臓を遡りに満たして行った。


「おひっ…ひぃいい……っ♡あぁぁああ……♡」


 スコールははらはらと涙を零しながら、ベッドシーツに顔半分を埋めてあえかな声を漏らしていた。
どぷっ、どくんっ、と胎内に圧雄の欲望が入って来る感覚がする度に、ペニスを咥えたアナルがきゅうっと締まる。
それがクラウドには歓びの反応に見えて、雌を屈服させたという充足を感じさせた。

 ヒクッ、ヒクッ、ヒクッ、と戦慄く肢体を見詰めながら、クラウドはゆっくりと腰を引く。
密着する肉ビラに亀頭が擦れて行く感触に、スコールの真っ赤に染まった尻が何度も震えた。


「お、おぉん……っ♡おま、んこ……こすら、な、いで……え……っ♡」
「は……ふ……っ、ふぅ……っ」
「んぁぁああ……♡」


 ずるるるぅ……とペニスが肉壺を出て行く。
その間、媚肉は絶えずクラウドに吸い付き、行かないでとねだっているようだった。

 ぬぽ、とペニスがアナルを抜ける。
元よりいやらしい縦割れをヒクつかせていた其処は、咥えるものを失うと、ぽっかりと口を開けて、閉じ方を忘れてしまっていた。
クラウドの大きさそのままの穴から、ごぷぷっ、と大量の白濁泡が溢れ出す。


「はあ……はあ……ああ……これで……」


 クラウドの手がスコールの尻を撫で、子種を溢れさせている雌壺に触れる。
自分の出した子種が、雌肉を染め上げている様子に、クラウドの背筋にぞくぞくとした歓びが沸き上がった。

 何度もクラウドの突き上げを貰って、激しい腰使いを受け止めた所為か、スコールの尻は中心部から薄らと腫れたように赤らんでいた。
その穴口を指でくぱりと拡げてやると、どろどろの精液が溢れ出し、スコールの太腿を濡らしていく。


「ああ……溢れるな……このままだと……」
「はう……あうぅ……♡」
「……塞がないと……」


 呟いて、クラウドは濡れそぼった自身の性器に手を添えた。
軽く頭を起こさせて、穴口に先端を押し付けると、そのままずぷりと中へ押し込む。


「っんぁあぁぁっ♡」


 スコールがシーツにしがみついて啼く。
白い波にしがみつく手が震えて、濃茶色の髪がぱさぱさとベッドを叩くように散らばった。


「やあ、やぁあ……♡ソルジャーちんぽ……もう、いやぁあ……」
「はあ…はあ……、はあ……っ」


 駄々をこねる子供のようにスコールは言ったが、その身体は侵入してきた雄を歓迎していた。
雌イキの余韻に震える内肉が、こぞってペニスを愛しに来て、ねっとりとしゃぶり始める。

 クラウドは果てたばかりだったが、ペニスはまだ十分に太い。
蠢動する雌肉の誘いに、アドレナリンの放出が止まらなかった。
ゆるゆると腰を動かし始めれば、ずる、にゅる、と擦れる内肉に、クラウドの喉が震える。


「スコール……っ、くぅ、はあ、はあっ……!」
「あぁっ、あぁっ♡だめ、だめぇ……っ!おまんこ、もう、もうしんじゃうからぁ……っ、ああっ♡おちんぽ動かさないでぇえ……っ!」


 逃げを求めるスコールの身体がか細く揺れて、シーツを握っていた手が遠くへ行こうと伸ばされる。
助けを求めるその腕を、クラウドは掴んでベッドへと縫い付けた。





 港へ到着したことを報せるアナウンスで、クラウドは目を覚ました。
その時には、広々とした一等客室を占領していた部屋の主の姿はなく、シミだらけのベッドが残っていただけだった。

 昨晩、自分が何をしていたのか、クラウドは薄ぼんやりと覚えている。
船を襲った大事件の後、財布を持ってこの部屋に来て、それから、それから────確かめなくてはと急かす心のままに、目の前にあった躰を拓いた。
だが、何を確かめようとしたのか、それを思い出すことが出来ない。
頭の中に靄のようなものがあるのは、蠱惑の躰を前にして垂れ流した快楽物質の副作用によるものだろうか。
ともすれば夢か幻とも思えたが、自分が下半身を出して寝ていたことと、ベッドの有様が、昨夜の出来事が現実であったことを示していた。

 部屋を出ると、船の中にはもう殆ど人の気配が残っていなかった。
仲間たちが寝ていた筈の部屋に入ると、其処もすっかり空になっている。
荷の整頓に遅れた客が急ぎ足で下船に向かうのを見て、クラウドも後に続いた。

 船員の案内に従い、上陸用のタラップを降りていると、「おーい」と聞き覚えのある声がした。
顔を上げると、出会いや再会を喜び合う人込みの向こうで、仲間たちが此方を見ている。
どうやら、出遅れたのはクラウドだけらしい。

 そして、その向こうに、濃茶色の髪が揺れている。
港をさっさと離れていく細身の青年は、コスタ・デル・ソルの眩しい太陽の下では少々浮いて見えた。
足元は存外としっかりとしているが、細い首はゆらゆらと揺れて、疲れた雰囲気が滲み出ている。

 と、濃茶が揺れて、蒼灰色が此方を見た。
タラップの中間あたりに立っているクラウドと目が合うと、蒼───スコールは忌々し気に顔を歪める。
それから、右手に持っていたものをクラウドに見せつけるように、ひらひらと翳して見せた。
それは、クラウドが昨晩、彼の部屋に持って行ったものの、すっかりその意味を失くした財布だった。


「……あ」


 財布の中には、クラウドが自分用に貯めた金が入っている。
あれがなかったら、武器の調整にも、仲間たちの懐を頼らなくてはならないだろう。
今日の宿にも困るに違いない。

 スコールはクラウドに向けて、べ、と舌を出した。
財布を服のポケットに入れて、リゾート客で溢れる雑踏の隙間へ消えていく。
今すぐ走って追い駆けるには、人の壁が分厚かったし、何より仲間たちの目がある。
彼ら彼女らの前で、高級娼婦に追い縋る度胸は沸かなかった。

 港に下りたクラウドの下に、ティファとエアリスが駆け寄る。


「遅いよ、クラウド。もう下りたのかと思ったのに、何処にもいなくて心配した」
「部屋にもいなかったし。私たち、探したんだよ?」


 眉尻を下げるティファと、顔を覗き込んでくるエアリスに、クラウドは「すまない」と詫びる。


「その……財布を何処かで落としたみたいなんだ。船の中にないかと、探していた」
「そうなの?あった?」
「……いや」


 男娼に持ち逃げされたなど、言える訳もない。
ジュノンで落としていたのかもな、と濁すクラウドに、あらら、と呆れと苦笑の混じった笑顔が向けられた。





7R2の発売後から、7Rクラウド×男娼スコールの続きが書きたかったんです。

スラムですっかりスコールに入れ込んだクラウドと、うっかり再会したスコールに、カードバウトさせたいなと思って。
スコールと言えばトリプル・トライアドへの入れ込みようがあるし、スラムも賭博は娯楽になってそうだし(六番街のコロッセオとか)、カード勝負で色々オプション追加したり楽しんだりする客はいるだろうな〜という想像。
客を満足させれる程度に勝ち負けを意識できるくらいには強いと思います、このスコール。お客の機嫌取りは仕事の一環と言うことで。
7Rのクラウドは童貞感があるので、カモにされそうだなと思っている。

本編にあるように、本編スタートから折々に見られるクラウドのジェノバ細胞によるものであろう幻覚はどんどん強くなっているので……
幻覚が喋りかけたり、その幻覚に向かって斬りかかろうとしたり(一作目でも黒マント相手にやらかしてる)。思考の侵食と強制補正もかかってくるので危ないですな。ほんとに。
そう言う状態のクラウドに、メスガキムーブしたスコールが分からせされるのが見たかった。