サイト更新には乗らない短いSS置き場

Entry

2012年08月

(ヽ'ω`)

  • 2012/08/29 08:27
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どうも、お久しぶりです。

今週の東京のFFオンリーに参加します。今更の報告ですみません。サークルチケットが来た段階で、オフラインを更新せねばならなかったのに…ズルズルと……orz
新刊の方、なんとか締切ギリギリに入稿する事が出来たので、つい今しがた、脱稿いたしました。作業遅い癖に、漫画本と小説本を同時進行していた馬鹿は私です。今回、イベント会場にてサークルとして直接参加する事にしたので、これは頑張らねばと思ったのですが、完全に気合いだけ空回りしていました。げふっ(;´Д`)

拍手・メッセージを下さった方々、ありがとうございます。お返事も滞ってしまい、本当にすみません……手が空いた時にメッセの確認をしては、皆さまのメッセージに励まされました。本当にありがとうございます!!

オフライン情報の更新は、今晩中に行います。
長らく放置して、ご報告が遅れてしまい、申し訳ありませんでした。


…………そういや東京行くの数年ぶりだ。そう考えたら、今から吐きそうwww

[クラスコ]僕の為に頑張ってくれる君がとても愛おしい

  • 2012/08/11 23:07
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現代クラスコでクラウド誕生日!




誕生日には、毎年のように、同僚や幼馴染から沢山のプレゼントや食べ物を贈られる。
プレゼントの中身は、大半がシルバーアクセサリーの類で、流石に付き合いの長い面々には好みが熟知されており、クラウディウルフの新作や限定品、中にはオーダーメイドと言った豪華なものが並ぶ事もある。
食べ物は、趣味のゲームやバイク以外には無頓着な所為で、一ヶ月の半分以上をカップラーメンで過ごすクラウドを気遣ってのものだ。
此方の詳細は非常に現実的なもので、レトルト食品が各種多様に揃えられていたり、時には米を貰う事もある。

貰える物はきちんと受け取り、食べ物も消費期限内にきちんと料理して食べる事にする。
それが終わればまたカップラーメン生活であるが、クラウドはこの極端な差をあまり気にしていない。
お陰で、何年経っても彼の食生活は惰性なままである。

アクセサリーは後で一頻り眺めて、気に入ったものを日替わりで身に付ける事にした。
限定品やオーダーメイドは、勿体なくて仕舞い込んで置こうかと思ったが、アクセサリーと言うものは、身に付けていて年季を経て更に味が出て来るものだ。
身に付けていれば、それを贈ってくれた人も、きっと喜んでくれるだろう。
殊更に高価なものだけは、やはり気後れも激しいので、此処ぞと言う時にだけ使う事に決めたが。

職場で貰ったプレゼントは、全てまとめて自宅に配送させて貰った。
社員割引+誕生日割引でかなり安くして貰えたが、どうせ送り先はクラウドの自宅なのだし、誕生日限定でタダにしてくれたら良いのに……と思ったが、下手にそんな事を口に出して、『誕生日特別割り増し』なんて言われたら絶望を贈られるようなものなので、クラウドは喉まで出かかった希望を寸での所で飲み込んだ。

配送と言う仕事柄、あちこちに顔を出すので、色々な所にかなりの人数の知り合いがいる。
その中の殆どから、逢って誕生日であると聞くなり「おめでとう!」と言われたのには、鼻柱が痒くなったが、やはり嬉しいものだった。
プレゼントとして、「今持ち合わせがないから、これやるよ!」とバッツから食べかけのホットドッグを差し出された時には、流石に「いらない」と丁重にお断りしたが(無論、彼のこれは冗談で、近場のコンビニで改めてジュースを奢って貰った)。
他にも、配達先のぬいぐるみショップに配送した時は、店員のティナから「これ、あげるね」と50センチ大のモーグリぬいぐるみを差し出され、「仕事の途中だから、すまないが大荷物は…」とやんわり断る(代わりに小さなチョコボストラップを貰った)などと言った遣り取りがあったが、概ね、平和な誕生日祝いであったと言える。

そして、無事に誕生日の仕事を全て終わらせた頃、クラウドの携帯電話に一通のメールが入っていた。


「スコールからか」


年下の恋人からのメールだと気付いて、俄かにクラウドの声が弾んだ。

今日がクラウドの誕生日である事は、スコールも知っている筈。
何せ、配達の道中に擦れ違ったティーダやジタンも知っていたのだから、芋蔓式で彼も知っていると考えて良いだろう。
しかし、配達中に彼に逢う事は叶わなかったので、誰よりも恋人から欲しかった祝いの言葉も、今年はお預けか、と考えたのだが、メールの受信を確認すると、やはり「待っていて良かった」と嬉しくなる。

─────が、開いたメールの文面を読んで、クラウドは先程の高揚が急降下していくのを感じた。


(夕飯とスポーツドリンク買って来いって……いや、俺が勝手に期待していただけだから、別に構わないんだが……)


メールの内容は、非常に事務的でシンプルなものであった。
冷蔵庫の中身が空だから、夕食の材料と飲み物、他雑貨を買って来て欲しいとの事だ。

スコールは一人暮らしをしていて、クラウドは頻繁に彼の家に上がらせて貰っており、夜を共にする事も少なくない。
最近は、仕事終わりのクラウドがほぼ毎日のように彼の自宅に行くので、スコールもクラウドが自分の所に来るの普通の事のように思えているらしく、当たり前のようにこうしたメールを送ってくる。
気難しく、人と一緒にいる事を拒む傾向のあるスコールが、こうした甘えにも似た行動を取るのは、彼がクラウドの事を信頼し、想ってくれている事も裏返しだ。
そう思えば、急降下した気持ちが再び高揚して行く。

スコールが住んでいるマンションの最寄スーパーで要望にあるものを一通り買い揃え、改めて恋人の家へとバイクを走らせる。
マンションは所謂高級なんたらと言う奴で、とても高校生の一人暮らしで住めるものとは思えないものとなっている。
なんでも、このマンションを選んだのはスコールの父親らしく、「セキュリティ第一!」で探した(他にも色々細かい条件があったらしい)結果、このマンションに辿り着いたのだそうだ。
スコールは最初、高級マンションになど住むつもりはなく、自分でアルバイトして稼いで生活できる範囲の物件を探すつもりだったようだが、スコール曰く「過保護で過干渉」な父は、これ以下のランクで息子の一人暮らしを認めてくれなかったらしい。

マンションの駐輪場にバイクを停め、買った諸々を持って、ポケットに入れていた合鍵でロックを解除し、マンションのエントランスに入る。
エレベーターで上がって、8階で降りて、フロアの角部屋になるドアのインターホンを押した。
程なく、かちゃん、とインターホンが通話になる音がして、


「スコール、来たぞ。夕飯も買った。両手が塞がってるから、そっちから開けてくれ」


言い終わると、かちゃん、と通話が切れる音。

妙だな、とクラウドは首を傾げた。
いつもなら「判った」と一言くらいは反応がある筈なのだが。

考えている間に、カチャ、とドアの鍵が外される音がして、そっと扉が開けられる。


「……おかえり」
「ああ、ただいま。どうした?」


ドアの隙間から顔だけ出しているスコールに、クラウドは首を傾げる。
このままスコールが其処にいると、クラウドはいつまで経っても中に入れない。
それでは、クラウドも休めないし、買って来た夕飯の材料や雑貨も渡せない。

じっと佇むクラウドの前で、スコールはうぅ、と苦々しい表情を浮かべている。
スコールの白い頬に、薄らと赤みが差しているのを見付けて、クラウドは片手の荷物を床に置いて、スコールの額に手を伸ばす。


「風邪でもひいてたのか?」
「……違うっ」


ぱしん、とクラウドの手を払うスコールだったが、やはり彼の頬は赤い。
体調不良ではないのだら、一体どうしたのだろう、とクラウドが考えていると、


「何かついてるぞ」


ドアの陰から僅かに見えたスコールの手に、白いものが付着していた。
スコールはなんの事だ、と一瞬きょとんとして自分の手を見下ろし、付着しているものを見て、益々顔を赤くさせた。


「なっ……なんでもない!」
「……?」


なんでもなくはないだろう、と思いつつ、クラウドはドアを引いて大きく開かせた。
あ、とスコールが戸惑うように手を右往左往させたが、構わずに床に下ろしていた買い物袋を持ち直して、敷居を跨ぐ。

スコールの態度に不審さが募るものの、家の中には何も変わった様子はない。
自分以外の男を連れ込んだとか、そうした疑いを考えた訳ではなかったが、恋人の様子が可笑しいとなると、流石のクラウドも不安になってしまうものだった。
しかし、玄関にはスコールの靴だけで、トイレや風呂場に人の気配はしないし、通路向こうのリビングから物音もなかったので、部屋の中にスコール以外の誰かがいる訳ではなさそうだ。

取り敢えず、買って来た食材を冷蔵庫に収めようと、キッチンに入った所で、クラウドは足を止めた。


「………これは……」


キッチンは、散々な有様だった。

潔癖症気味な一面のあるスコールの家のキッチンは、いつでも綺麗に保たれている。
それが今日は、シンクには現れていない菜箸やボウル、バット諸々が詰まれており、調理台にも白い液体の入ったボウルが置いてある。
調理台の周りの壁には、ボウルに入っているものと同じ白い液体があちこちに飛び散っており、床にも落ちている。

チーン、と音を鳴らした電子レンジの蓋を開けてみると、丸い型の中にふんわりと膨らんだスポンジ生地が入っていた。
クラウドはスポンジ生地を調理台の隙間に置いて、ボウルに入っている白い液体を覗き込んだ。
入ったままになっていた泡立て器についていた白を指で掬って舐めれば、それは優しい甘さで。


「スコール、」


この惨状と甘い白について問おうとしたクラウドが振り返ると、真っ赤になって睨んでくる青灰色とぶつかった。
クラウドがじっとその瞳を見詰め返していると、耐え切れなくなったように、スコールの方が目を逸らした。
そうして耳まで赤くなっているのが見えて、クラウドは小さく笑みを漏らす。

買い物袋は床に置いて、クラウドはスコールへと歩み寄った。
徐に腕を伸ばして抱き締めれば、視界の端でスコールに白い肌が沸騰したように赤くなる。


「ケーキ、作ってくれてたのか」
「……だって、あんた、誕生日だろ」
「ああ」
「…でも、失敗した。生クリーム…固まらなくて……」


一人暮らしで料理もそこそこ出来るスコールだが、菓子の類は作った事がない。
だから生クリームの固め方も判らず、あれこれと奮闘している間に液体があちこちに飛び散ってしまったのだろう。
決して彼自身甘いものが得意な訳でもあるまいに、既製品を買いに行くと言う手もあったのに、わざわざ自分の為に手作りしようとしてくれたのかと思うと、クラウドは顔が緩んでしまって元に戻らない。

スポンジも上手く行かなかった、と呟くのが聞こえて、そんな事はないだろう、とクラウドは言った。
先程取り出したスポンジ生地は、綺麗に膨らみ、焼き色がついている。
するとスコールは、「……4回目」と呟いて、恥ずかしさを誤魔化すように、クラウドの服の端を力一杯握る。


「……あんたが帰って来るまでに、作ってしまおうと…思ったんだけど……」


間に合わなかった。
駄目だった。
そんな事を繰り返し呟くスコールの声は、泣き出す手前のものになっていた。

クラウドは、抱き締めていたスコールの体を放すと、服端を握っていた少年の手を取った。
手の甲についていた白いもの─────ホイップクリームに舌を這わすと、青灰色がきょとんと瞬き一つして、


「………あっ…んた、何してっ!」
「勿体ないと思ってな」
「は、放せ、馬鹿!」


真っ赤な顔でクラウドの手を振り解こうとするスコールだったが、確りとした男の手は一向に離れない。

クラウドは、沸騰しそうな程に赤くなったスコールを上目に見詰めながら、もう一度白い肌に舌を乗せた。
さらりとした甘さが口の中に広がって、クラウドの口端から白がつぅ、と零れ、



「ケーキもいいが、俺はお前が食べたいな」




──────目尻を吊り上げた少年が、何事か言おうとする前に、唇を塞いだ。






クラウド誕生日おめでとう!

同棲している訳ではないけど、殆ど同棲状態の社会人クラ×高校生スコ。
だからこの後、クラウドは家に帰らないで、スコールをじっくり堪能するんだと思います。

[クラレオ]ワン・デイズ・リピート

  • 2012/08/11 23:05
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KHクラレオでクラウド誕生日!



当たり前のように窓から入って来て「ただいま」と言った青年を、「おかえり」の言葉の代わりに投げ飛ばした。



荒れ果てた故郷の再建が落ち着いた頃、レオンは自分だけの居宅を持った。
昔から不思議と人の輪の中で過ごす事が多かったレオンだが、自分自身は静寂を好む性質であったので、個人スペースの保持と言うものはレオンにとって重要なものだったのだ。

場所は郊外、街全体を見渡す事が出来る高台。
元々賃貸アパートとして使われていたらしい、ボロボロの風体になっていた建物を一つ貰う事にし、シドに頼んで簡単な修復を済ませ、後は自分の好みに幾つか改修工事をした。
アパートは二階建てになっており、レオンは二階の角部屋を使わせて貰う事にした。
一階に住んでも良かったのだが、高台にある建物の二階から外を見れば、より遠くまで景色を見る事が出来る。
ゆっくりとだが、少しずつ修復して行く故郷の姿を臨む事が、レオンの楽しみの一つとなったのだ。

レオンが居を構えた郊外には、まだまだ人の気配はない。
だから交通の便もまだ整っていないので、疲れた日は帰り路が酷く長く感じる事もあるのだが、それでもレオンは街の中心部に移住しようとはしなかった。
どうせ一日の大半、若しくは数日間を中心部で過ごすのだから、自分一人の空間だけは、何物にも侵食されない場所に持ちたかったのだ──────が。

頭から床に叩き付けた青年は、逆直立の状態でしばし停止し、どたっと引っ繰り返って倒れた後、何事もなかったかのようにむっくりと起き上がった。


「痛いじゃないか」
「そうでなければ意味がない」


赤らんだ顔を摩りながら言ったクラウドに、レオンは仁王立ちでクラウドを見下ろして言い返した。


「窓から入って来るのを止めろと、何度言ったら判るんだ」
「こっちの方が早いから良いじゃないか。嫌ならあんた、ちゃんと鍵かけろよ」
「かけておいた鍵を壊したのは何処の誰だ」
「俺です、ごめんなさい」


ぎろりと睨んだ青灰色に、クラウドは直ぐに頭を伏せて謝罪する。
この謝罪が行動にも反映してくれれば良いのだが、とレオンは眦の険を緩めて溜息を吐く。

レオンはベッド端に腰を下ろし、そのまま後ろへと体を倒した。
ふぅ、と深く深呼吸すると、ぎしりと傍らでスプリングの鳴る音。
見上げていた電球の前にぬぅっと人の頭が現れて、視界が陰る。


「……退け」
「嫌だ」


光源を遮り、視界に影を落としていたのは、無論、クラウドである。
レオンの顔の横には、彼の腕が立っていて、このままレオンが大人しくしていれば、組み敷かれる格好になるだろう。

レオンはベッドから下ろしていた足を持ち上げて、クラウドの腹を押し飛ばした。


「ぐえ」
「全く……俺は疲れているんだ。お前の相手をしている暇はない」


さっさと休んで、明日からの予定に備えたい。
復興委員会、レポートの解析、コンピュータープログラムの修正他諸々……やらなければならない事は、まだまだあるのだ。
ふらふらと帰って来ては、べたべたと甘え、ふらふらと消える気儘な男に構い付けてやる暇はない。

無視の意思表示とばかりに、ごろりとベッドの上で寝返りを打って背中を向けたレオンに、クラウドは床に座り込んだまま、拗ねた顔を作る。


「そんなに連れない態度しなくても良いじゃないか。折角の誕生日なのに」
「……誕生日?」


聞こえた単語にレオンが体を起こして振り返ると、それを見たクラウドが目を輝かせる。


「そうだ、誕生日なんだ。だから帰って来たんだ」
「……だからってなんだ」
「誕生日だぞ。お祝いするものだろ」
「………」


ベッド端に取り縋って来てねだるクラウドに、レオンは冷たい眼差しを向ける。
しかし、マイペースなクラウドがそれに気にする訳もなく、彼はいそいそとベッドに乗り上がって来た。
レオンは躊躇せず、クラウドの赤いマントを掴んで引っ張り、ベッドの下へと落とす。


「いだっ」
「誕生日ケーキが食べたいなら、明日にでもエアリスの所に行け。お前が帰って来るかどうかも判らないのに、わざわざ用意してくれていたんだぞ」
「……うん、まぁ。それは、後で行く。ちゃんと行く。だから今は、こっち」


もう一度、ぎしりとスプリングの鳴る音。
ならば此方も、もう一度蹴落としてやろうと足を浮かせると、がしっ!と脇で振り上げた足を挟まれた。

しまった、とレオンが緊張で強張らせた隙に、クラウドはレオンの膝を掬って、レオンの体を折り畳むように持ち上げる。
半端に起こしていた上半身を支える肘が崩れて、背中がシーツに沈み込む。
クラウドの背中が伸びて、手袋をしたままの手がレオンの肩を掴んで、白い波へと押し付ける。


「─────おい!」
「今日だけ」
「“今日だけ”って、その台詞、何回目だと思ってるんだ!」


米神に青筋を浮かばせて声を荒げるレオンだったが、クラウドはやはり気にしない。

金糸がレオンの視界を埋め尽くす。
無防備に開かせていた口の中に、生温いものが潜り込んで、レオンの舌を絡め取る。


「ん、ん……っ」
「んー……」
「ふ……む、……っ」


絡み合う小さな水音が聞こえて、レオンは息苦しさに耐えるように目を閉じる。
そうすると、咥内をまさぐられる感覚がよりはっきりと感じられて、────より深く繋がろうとする侵入者に、レオンの肩がふるりと震える。
咥内を好きに貪られ、逃げようとすれば顎を捉えられて固定された。

クラウドは、そのままレオンの咥内を思う様に堪能し続ける。
強張っていたレオンの躯が弛緩した頃、ようやく、レオンの呼吸は解放された。


「っは…ん……」


苦しげな喘ぎを零して、酸素を取り込もうとするレオンの胸が上下する。
クラウドはそれと、触れそうな程に近い距離でじっと見下ろし、閉じられていたレオンの瞼が開けられるのを待って、


「今日だけ」


先と同じ言葉を、一言一句、そのまま繰り返すクラウドに、レオンは整った呼吸の中で、一つ溜息を吐く。

レオンは手袋を外すと、白い手をクラウドの頬へと滑らせた。
碧眼が微かに見開かれるのを近い距離で確認して、レオンはこっそりと笑う。


「……いいのか?」


怖々と聞いて来た青年に、何を今更言うのだろう、とレオンは思った。
いつも此方の都合などお構いなしでがっついて来る癖に、此方が寛容な様を見せると、驚いたように目を丸くする。
自分の方からねだってくる時は、これでもかと言わんばかりに押しが強いのに、逆の立場になると急に弱気な様を見せる。
そう言う所を見る度、案外と可愛げがあるな、とレオンはこっそりと感じていた。

伸ばした腕を首に絡めて、引き寄せる。
ぎこちない動きで近付いて来たクラウドの頬に、そっと触れるだけのキスをした。


「誕生日なんだろう。いらないのなら、今直ぐ取り上げても良いが」
「嫌だ。貰う。返さない」


レオンの言葉に、慌てたように口早に言って、クラウドはレオンの唇に吸い付いた。
絡み付いて来る舌に、今度はレオンの方から応えてやる。

唇が離れて、つ……と銀糸が二人の間でぷつりと切れて、レオンの濡れた唇にクラウドが唾を飲み込む。


「俺が貰ったプレゼントだから、全部俺ので良いんだよな」
「……“今日だけ”な」




衣擦れの音と、重なりゆく吐息を感じながら、レオンはそっと目を閉じた。






クラウド誕生日でクラレオ!
……なんだけど、これ誕生日なのか。平常運転じゃないか、うちのクラレオとしては。

この後のえっちはクラウドが色々変なことリクエストすればいいじゃないかな!

[クラレオスコ(+セフィ→レオ)]最悪の誕生日

  • 2012/08/11 23:02
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クラウド誕生日でクラレオスコ現代パラレル……だった筈なんだけど、セフィロスが出張りました。
クラウド電波仕様、セフィ→レオ要素ありです。




─────どうして、自分の生誕を祝われる筈の日に、大嫌いな男と肩を並べていなければならないのだろう。
隣にいる銀髪の男をちらりと一瞥して、クラウドは深々と溜息を吐いた。


「帰りたい……」
「それは此方の台詞だ」


ぽつりと呟いたクラウドに、銀髪の男────セフィロスが苦虫を噛み潰すような表情で言った。

鶏冠のように逆立った金髪の青年と、膝下にまで届くほどの長く冷たい金属のような光沢をした銀髪の青年。
二人が顔を突き合わせているのは、静かな雰囲気で人気を博している喫茶店の一角だった。
見るからに整った顔立ちの男が、二人揃って静かに茶を飲んでいる光景に、通りすがりや店の客である女性達がちらちらと振り返って、彼らを遠巻きに眺めている。
芸能人かな、モデルとかじゃない?と囁き合う彼女達の声は、二人の男には全く聞こえておらず、それよりも何よりも、彼らは目の前の人物の存在が不快でならなかった。

クラウドは鬱々とした気分で、テーブルに乗せていた手の人差し指で、コツコツとテーブルの表面を叩く。
苛々とした様子を隠そうともしないクラウドは、今直ぐにでもこの場を立ち去って、家に帰りたいと思っていた。
どうもセフィロスとは昔から反りが合わない上、同僚の青年を挟んで一悶着も二悶着もあり、且つ未だにその決着も着いていない(クラウドは白黒はっきりついたと思っているのだが、セフィロスがそれを認めようとしない)為、本音を言えば、仕事場でさえ出来るだけ顔を合わせたくない相手であった。
セフィロスの方もそれは同じ気持ちである筈なのだが、何故か彼は、今日に限ってクラウドを茶に誘い(罠かと思った)、サンドイッチセットを驕り(毒でも仕込まれているのかと思った)、その後大切な話があると言って、クラウドを解放しようとしない。
一応、職場の上下関係としては、セフィロスの方が先輩に当たる為、後輩であるクラウドは彼の言葉を無視する事が出来なかった。
が、いつまでも“大切な話”を始めようともせず、苛々とテーブルの下で爪先をコツコツと鳴らしている男を見ると、「やっぱり無視すれば良かった」と心の底から思う。

それでいて、先の台詞に対して、あの返し。
クラウドの元々短い堪忍袋の緒は、限界に達していた。


「なんなんだ、あんた。俺に話があるなら、さっさと喋ってくれないか」
「………」
「俺は今日は忙しいんだ。あんたの相手をしている暇はない」


─────今日は、クラウドの誕生日だった。
クラウドは、今日の仕事が終わったら、一年に一度のこの記念日を、存分に堪能するつもりだったのだ。
ノルマを終えたら真っ先に家に帰って、自分の帰宅を待っていてくれているであろう二人の恋人に、存分に祝って貰って。

クラウドには、二人の男の同居人がおり、彼らは両方とも、クラウドの恋人であった。
一人は年上で大学時代からの先輩で、もう一人は年下で、まだ成人もしていない高校生。
この二人はれっきとした兄弟関係で、クラウドはそんな二人を両手に抱くと言う、所謂“ふたまた”をかけている関係だった。
現在に至るまでの経緯には、色々と問題があった(今も問題は山積みだと年上の恋人は言うが、クラウドは気にしていない)ものの、現在は円満な関係に落ち付いており、幸せな日々を送っている。

二人の恋人は、先日から何かこそこそと計画を立てているようだった。
クラウドが職場で電話している彼らの会話を盗み聞きした限りでは、甘いものがどうの、欲しいものがどうのと言う会話が聞こえてきた。
この断片的な情報に加え、クラウド自身の誕生日が近い事に気付いて以来、クラウドは今日と言う日を今か今かと待ち望んでいた。

……だと言うのに、当日になったらこれだ。


(くそっ。くそっ。やっぱり無視すれば良かった。さっさと帰って、レオンの手作りケーキ食べて、スコールからプレゼント貰って、それから……)


いつも素っ気ない態度ばかりの年上の恋人だが、実はとても甲斐甲斐しく、世話焼きだ。
押しに弱い所があるので、クラウドが粘ってお願いすれば、「はい、あーん」位はしてくれるかも知れない。
常ならば絶対に受け入れられないお願いでも、今日がクラウドの“誕生日”である事を念押しすれば、きっと応じてくれるだろう。

気難しくて恥ずかしがり屋の年下の恋人は、本当はとても心優しく、甘えたがりだ。
プレゼントを渡す時、きっともじもじして中々差し出す事が出来ず、最後には真っ赤な顔で「つ、ついでに買っただけだ!」と自分の趣味のシルバーアクセサリーの話を持ち出して、照れくささを誤魔化しながらプレゼントを押し付けるに違いない。
それを受け取って、彼を抱き締めて「ありがとう」とキスをすれば、きっと彼は林檎のように真っ赤になるのだろう。

想像したら、余計に苛立ってきた。
早く帰れば、可愛い恋人達に囲まれて幸せな誕生日を贈れるのに、何が悲しくて大嫌いな男と並んでお茶をしなければならないのか。
大事な話とやらも一向に切り出そうとしないし、本当に時間を無駄にしている気がする。

2人分の苛立つ空気で、カウンターのその部分だけが刺々しい雰囲気に包まれる。
が、それを裂くように、ピリリリリリ、と甲高い携帯電話の着信音が鳴り響く。


「─────私だ」
「…あんた、せめてマナーモードにしろよ」


平然と携帯電話を取り出して通話を始めたセフィロスに、クラウドは棘のある声色で呟いた。
しかしセフィロスはそんな事は気にせず、電話相手と会話を続けている。


「…ああ、そうか。判った。……こういう事は今回限りにしてくれ。お前がどうしてもと言うから引き受けたが、正直間が持たん」
『────…、──……』
「そう思うのなら、今度、食事に誘わせてくれ。勿論、二人きりで。ああ、じゃあな」


食事に、と言う言葉を聞いて、クラウドの耳がぴくん、と反応する。

会社での成績も良く、顔も整っているセフィロスは、社内外問わずによくモテる。
彼に誘いの声をかけられれば、どんな女性でも喜んでついて行くだろう。
しかし、実際に彼が誘いの声をかける人物は決められており、その人は女性ではなく、れっきとした男で、セフィロスの同僚であり、─────クラウドの恋人である青年しかいない。


「あんた!なんでレオンと電話なんかしてるんだ!恋人差し置いてなんで!」
「お前に教えてやる義理はない」
「人を散々無駄な時間に付き合わせておいてなんなんだ、あんた!レオンもなんで俺じゃなくてあんたに電話なんかするんだ!」


そう広くはない喫茶店に、クラウドの悲痛な叫び声が響き渡る。
整然と肩を並べていた(少なくとも女性客にはそう見えていた)筈の男達の、突然の声を大にしての遣り取りに、他の客が目を丸くする。


「話をする気がないなら、俺はもう帰る。限界だ。帰ってスコールにはぐはぐして癒して貰う」


言って、クラウドは床に置いていた荷物を掴むと、すたすたと足早に喫茶店を出て行こうとして、立ち止まる。
くるりと方向転換したクラウドは、席に戻って伝票を取り、レジへと持って行った。
奢ると言われて食べたサンドイッチだったが、やはり天敵に借りを作るのは腹立たしい。

レジでサンドイッチ代を支払うと、クラウドは今度こそ店を出て行った。

また店内に静けさが戻る。
呆然としていた女性客たちが、なんだったんだろう、ひょっとして一人の女を取り合ってたとか?と好き勝手に囁く中、セフィロスは徐に手を上げて店員を呼んだ。


「ホットコーヒーを」
「ホットコーヒーひとつ。以上で宜しいですか?」
「ああ」


先程の騒がしさを気にしていないかのように、ウェイターは淡々と職務をこなす。
中々教育が行き届いた店だな、と感心しつつ、セフィロスは運ばれてきたホットコーヒーに口を付けた。

ほんのりと心地の良い苦味の中に、セフィロスはこの数時間、何度も堪えていた溜息を誤魔化した。

セフィロスとて、理由もなくクラウドと肩を並べていた訳ではない。
全てはセフィロスの片恋の相手であり、クラウドの恋人である男からの頼みがあっての事だ
彼は今朝の仕事始まりの挨拶の後、セフィロスを捉まえて「あいつに渡す誕生日プレゼントが決まらなかったんだ」と言った。
それから、いつも平静としている彼にしては珍しく、弱り切った表情でこうも言った。


『あいつの事だ。絶対に楽しみにしているだろうから、用意してやらないと後でヘソを曲げて面倒な事になる。だからセフィロス、悪いが、準備が出来るまでクラウドが帰って来ないように足止めしておいてくれないか?』


片恋の相手に、頼む、と律儀に頭を下げられて、断れようものか。
セフィロスはもう一度コーヒーに口を付けて、溜息を誤魔化す。

喜びそうなプレゼントが見付かった、と嬉しそうに、安堵していた電話越しの声。
合間に誰かと会話をしている声が聞こえたので、きっと彼の弟だろう────つまり、クラウドのもう一人の恋人だ。
公然と二股をして起きながら、その二人に揃って必死になって貰えている事を、彼の恋人は気付いていない。
それがセフィロスには、また腹立たしい。



(だが、まあ─────これで食事に誘える訳だから、悪い事ばかりでもないかもな)


だから今日だけは、腹は立つが、現恋人である彼に譲る事にする。
その代わり、明日は恋敵の目の前で、堂々と彼を食事に誘わせて貰うとしよう。






クラウド誕生日でクラレオスコ………んw?

うちのクラレオスコはいつでもクラウドが幸せなので、誕生日くらい逆に絶望送らせて貰いました(酷w)。
そしたら思った以上にセフィレオ要素が全面に。

幸せ甘々クラレオスコを期待した方はすみません(;´Д`)
この後、クラウドはちゃんとレオスコにお誕生日お祝いして貰えますよ!「あーん」とかもやって貰えるよ!
……だったらそっちを書けば良かったものを……(だっていつも幸せだからコイツ……)

[レオスコ]微睡の誘い

  • 2012/08/08 22:31
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8月8日でレオスコ!
レオン in ディシディアで既にくっついてるレオスコ。



秩序の聖域全体が、常よりもずっと静か────のような気がする。

昨晩、ジタンとバッツとティーダの襲撃を受け、夜遅くまでカードゲームに没頭していた所為で、寝付いたのは朝方になってからだった。
緊急時以外で寝汚い一面のあるスコールが、そんな状態で朝食の時間などに起きられる訳もなく、スコールは遅くまで睡眠を貪っていた。
朝昼の食事を抜いた事で、流石に空腹感を覚えたのが覚醒の切っ掛けになり、昼過ぎになってようやく目覚め、リビングへ向かうべく階段を降りたのだが、


(……誰もいない?)


いつもなら、リビングや外から聞こえて来る筈の、仲間達の声や気配が感じられない。
ウォーリアやセシルやクラウドといった面子は基本的に静かなので、声が聞こえない事も珍しくはないのだが、気配まで殺すような習慣はなかった筈。
探索や斥候、素材集めで出払ったのかとも思ったが、ホームベースを無人にするのは不用心だ。
スコールは残っていたが、深く眠っていたし、あの状態で控えとして数に入れる事はしないだろう。

少し集中してコスモスの気配を探ると、リビングに気配が一つ残っていた。
その気配が誰のものであるのか、ぼんやりと把握して、スコールはリビングの扉を開ける。
ぱっと見て無人に見える広いリビングの中で、仲間達の憩の場になっている窓辺のソファへと歩み寄ってみると、三人掛けのソファから長い脚が食み出ているのを見付けた。


「レオ、」


ソファに回り込んで、其処にいる人物の名を呼ぼうとして、スコールは口を噤んだ。

スコールとよく似たダークブラウンの長い髪と、額に走る大きな傷。
今は閉じられた瞼の裏側には、やはりスコールとよく似た青灰色の瞳があって、それはいつもスコールの事を柔らかな眼差しで見詰めているのだが、今は見られそうにない。


(────寝てる?)


薄く開いた淡色の唇から、すぅ、すぅ、と静かな寝息。
微かに上下する腹の上には、読んでいる最中だったのだろう文庫本が開いたままで置かれている。

スコールは膝を折って、眠るレオンの顔を覗き込んだ。


(……レオンの寝顔って、見るの、初めてだ)


スコールと同じように、幼い頃から傭兵として教育されてきたと言うレオンは、滅多に人前で眠らない。
パーティを組んで野宿をする時など、仮眠程度に意識を落として休息を取る習慣はついているそうだが、ティーダのようにぐっすりと眠れる訳ではないので、何か異質な気配を察知すると直ぐに反応する。
ホームである屋敷にいる時は、平時に比べて肩の力は抜けているようだが、それ程深い眠りにつく事は少ないそうだ。

スコールは、時折レオンと共に眠る事があるのだが、その時、必ずスコールの方が先に眠ってしまい、レオンの方が先に目を覚ましている。
幾らスコールの方が負担がかかっているとは言え、レオンも疲れていない筈がないのに────


(…って、俺は何を考えているんだ…!)


赤らんだ顔をごしごしと擦って誤魔化す。
誰もいなくて良かった、そしてレオンが眠っていて良かったと心の底から思う。

それにしても、とスコール改めてレオンの寝顔を観察する。
レオンは度々「スコールの寝顔は可愛いな」と言うのだが、レオンの寝顔も可愛い、とスコールは思った。
常に凛として落ち着きのある瞳が隠れているからか、常よりも随分と雰囲気が柔らかくなっているような気がする。
そっと手を伸ばして、指先を前髪に絡めて見ても目覚める様子がなかったので、随分と深い夢の中にいるらしい。

……レオンは、どんな夢を見ているのだろうか。
寝顔は穏やかなものだから、きっと悲しい夢や辛い夢ではないのだろうけれど、ジタンやバッツやティーダのような楽しげな、且つテンションの高い夢を見るようなイメージが浮かばない。
ではどんな夢を見そうなのかと言われると、スコールもあまりそれらしいものは思い付かなかった。
ただただ、夢を見ない程の深い眠りの中にいるような、思い付くのはそれ位のものだ。


「………、」


ふ、と零れたレオンの吐息に、スコールは慌てて彼の髪に絡めていた手を引っ込めた。

レオンは居心地の良い場所を探すようにごそごそと身動ぎしていたが、ソファの上でまともに寝返りが出来る訳もない。
結局、仰向けから横向きになっただけだったが、一応落ち着く事は出来たらしく、腕枕にしてまたすぅすぅと寝息を立てる。


「……あ、……」


レオンは、スコールのいる方へと体を向けて眠っていた。
それだけで、仰向けになっている時と大して距離は変わっていないのに、スコールは心臓が煩く鼓動し始めるのを感じた。

─────褥を共にした翌朝、目覚めて一番に、自分を覗き込むレオンと目を合わせる事がある。
青灰色がじっと自分を見ていると気付いたら、寝起きの悪い筈のスコールの睡魔はあっと言う間に吹き飛んでしまう。
あまりに近い距離に、何をしているのかと聞いたら、「寝顔を見てた」と彼は言った。
その時は恥ずかしさで沸騰したスコールだったが、こうしてレオンの寝顔を見ていると、少しだけ、彼の気持ちが判るような気がする。

起こさないように、起こさないように、息を殺して。
ゆっくりと顔を近づけていくと、ぴく、とレオンの瞼が微かに震えて、スコールは慌てて背中を伸ばして距離を取る。


「……………」
(………起き、ない)


瞼は持ちあがらない、青灰色も見えない。
唇からは、小さな寝息が零れるだけ。

逃がした頭をもう一度近付けて行く。
自分が何をしているのか、判っているようで、判らないようで、そんな事を考えていられるような余裕もなく。
ただ誘われるようにゆっくりと、そっと、──────唇を重ねる。


「………ん、…」
「───────………っ!」


ばっ!とスコールはレオンから顔を話して、掌で唇を抑えた。
ほんのりと残る柔らかな感触に、スコールの顔が沸騰したように赤くなって行く。

唐突にその場にいる事が出来なくなって、スコールは立ち上がると、足早にキッチンへと駆け込んだ。


誰もいなくて良かった。
誰も見ていなくて良かった。
レオンが寝ていて、良かった。

煩い鼓動と、熱くなった体は、また当分、元に戻ってくれそうにない。



同じ頃、ソファの上で同じように赤くなっている青年がいた事を、彼は知らない。





何やってんだ俺って自分の行動に後で赤くなってるスコールと、実はずっと起きてて、何あの子びっくりした可愛いって悶えてるレオンでした。
寝顔にちゅーって可愛いな。きっとレオンも同じことやってると思うよ、スコール。

レオスコだけど、うちの二人はゆりっぷるです。

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