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2017年02月

[けものびと]あったかいところがいい

  • 2017/02/22 23:00
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2月22日で猫の日と言う事で、獣人レオンと獣人スコール。
主な設定と今までの話は此処此処





つい先日、春一番の風が吹いたと、ニュースで言っていた。
けれども一転、その日の夜から急激な冷え込みがやって来て、翌日にはまるで真冬のような寒さに逆戻り。
暦の上で言えばまだ春とは言い難く、それを思えば無理からん事とも言えるが、それまで少しずつ暖かくなりつつあった事もあり、人々は油断していた所を襲われたような気分だった。

明日の朝食がないと気付き、急いでスーパーに出かけただけで、冷たい向かい風に叩かれたラグナの体は、すっかり冷えた。
寒い寒いと帰って来たラグナが玄関を開けると、其処にいつも丸まって待ってくれていた獣人の兄弟は、今日はいない。
寂しいと思いつつ、これもまた無理はないと判っている。
リビングや寝室は暖房が効いているので温かいが、玄関ばかりはそうも行かない。
リビングのドアを開け放ったままにしていても、外からの冷気が滑り込んでくる玄関だけは、中々暖まってはくれないのだ。
ましてや夕食を終えて一時間弱となれば、彼等はそろそろ寝る時間である。
無人のリビングを覗いて、ラグナは彼等が寝室の寝床に入っているであろう事を確かめた。

明日の朝食に使う食材を冷蔵庫に詰めてから、ラグナは風呂へ。
少し熱めの湯を張った湯船に身を沈めると、血行が良くなったお陰で、ぶるりと体が震えた。
それも治まるまで、じっくりゆっくり体を温める。

風呂上りに、久しぶりにビール缶を冷蔵庫から出した。
一人暮らしをしていた時は、風呂上りのビールは習慣であったが、獣人の兄弟を拾ってからは控えていた。
彼等がこの暮らしに慣れた頃、色々なものに興味を持つようになって、ラグナが飲んでいたビールをぺろりと舐めた事がある。
どちらも判り易く顔を顰め、口直しに必死に水を飲んだだけでなく、ふらふらと足元が覚束なくなったり、短毛に覆われた顔の皮膚が赤らんでいる見える事に気付いた時は、彼等にアルコールは厳禁だと悟った。
それ以来ラグナは、うっかり兄弟が酒を口にしないよう、アルコール類の摂取を控えている。
とは言え、風呂上りのビールの気持ち良さは忘れ難く、兄弟が眠ってから一本だけ、と偶の密かな楽しみは継続されている。

窓の向こうで、風が唸りを上げて吹いている。
天気予報を見てみると、明日は晴れるが、風は強く冷たいと言っていた。
明日は兄弟をマンション裏の公園で遊ばせてやりたいと思っていただけに、少々残念だ。
あれだけ風が冷たかったら、空気も冷えているだろうし、まだまだ体の小さな兄弟には辛いかも知れない。
元々彼等はサバンナで暮らしていたのだから、余り寒い所には連れ出さない方が良いだろう。

ビールを空にし、摘まんでいた柿の種も無くなった所で、ラグナはお開きにした。
冷たい水道水で手早く皿を洗って、空き缶の中も水洗いし、シンクの横に干して置く。
明日のゴミは何の日だったかなあ、と頭を掻きつつ、ラグナは寝室へと向かった。

豆電球のみを点けた寝室の中で、一つしかない大き目のベッドの上に丸まっている獣人の兄弟───レオンとスコール。
保護したばかりの頃は、一緒に寝る事なんて夢のまた夢と思う程に警戒していた彼等だったが、共に過ごす日々の中で、ラグナへの警戒心はすっかり消えた。
今では毎日、同じベッドの中で寝起きをしてくれる程、二人はラグナに信頼を寄せている。
ラグナは、彼等が自分と同じベッドで眠っている姿を見る度、その喜びを感じていた。

レオンとスコールは、ぴったりと身を寄せ合い、温もりを逃がさないように丸くなっていた。
暖房が効いている部屋の中とは言え、やはり空気全体の仄かな冷えを感じるのか、それとも暖房の風の所為か。
ラグナは暖房の風の位置を調整し、兄弟に直接当たらないようにして、二人の体に毛布を掛けてやった。

電気のリモコンを片手に、寝ている二人を起こさないようにベッドに乗る。
きしり、と軋む音に、ぴくっ、とレオンの耳が動いた。


「……ぐぅ……」
「あっ。悪い悪い、起こしたか」


ラグナは自分の毛布を手繰り寄せつつ、顔を上げたレオンの頭を撫でる。
丸い鼻がひくひくと動いて、寝床に入って来た者の正体を確かめているようだった。
いつもは細い瞳孔が大きく開いて、目の前にいる人物をじっと見つめた後、ぷん、と尻尾を振って、くぁあう、と大きく口を開けて欠伸をする。


「よしよし。眠たいんだな。起こしてごめんな」


むにゅむにゅと口を動かし、眠たげに目を細めるレオン。
ラグナは、そんなレオンの耳の裏をくすぐって、寝てて良いよ、と言った。

ラグナに言われた事が判ったのか、元より眠くて堪らないのか、レオンは直ぐに顔を伏せた。
うつらうつらとしている様子が判る。
これなら程無く寝るだろう───とラグナは思ったのだが、


「……んぐぅ……」
「ありゃ」


今度は、弟のスコールが顔を上げる。
兄が身動ぎしていた事を感じ取って、目を覚ましたのだろうか。

ラグナは、兄と同じく眠たげに目を細めたまま顔を上げているスコールに、丸い頬を撫でてあやす。


「スコールも起こしちゃったな。ごめんな」
「……ぐぁう……」
「まだ夜だからな。寝てていいよ」
「んぐぅ……」


スコールは鼻頭に皺を寄せながら、眠たげな目許を猫手で洗う。
それから兄と同じように、くあああ、と大きな欠伸をしてみせた。

弟が起きた事に気付いたのか、レオンもまた眠ろうとしていた目を開ける。
レオンの舌がスコールの頬を舐め、毛繕いの心地良さにスコールが気持ち良さそうに喉を鳴らす。
─────と、


「………」
「………」
「ん?」


スコールが上を向いて、頭を小さく揺らしている。
その傍ら、レオンも同じように天井を仰いで、ひくひくと鼻を動かしながら、頭を小刻みに揺らし、


「………っぷしゅ!」
「ぷしゅんっ!」


同時に行われた可愛らしいくしゃみに、ありゃりゃ、とラグナは眉尻を下げて笑う。

鼻先の水気と寒さを嫌うように、ぶるぶると頭を振る兄弟。
ラグナはそんな二人を毛布で包み、小さな体から熱が逃げないようにしてやった。
が、スコールが毛布の中からするりと抜け出してしまい、ラグナの布団の中へと潜り込んで来た。


「うぅ、ぐぁう。がぁう」
「おいおいスコール、重たいよ」


幼いながらも、“ライオン”モデルらしい大きな手が、ラグナの腹の上を動き回る。
生活環境の変化から、少し筋肉の落ちて来たラグナの腹を、ぐっぐっと肉球が押していた。

弟が傍からいなくなって、レオンがまたふるりと身を震わせる。
寒さを嫌った幼い体は、弟を追うようにして、ラグナの布団の中に潜り込んで来た。
布団の中で大きな塊が二つ、ラグナの腹や胸を踏みながら、あっちへこっちへ動き回っている。
ラグナは流石に重いなあ、と思いつつ、二人が落ち付けるのを待った。

先に落ち付いたのはスコールの方で、彼はラグナの腹に体を乗せて丸くなった。
肉布団の暖かさは彼のお気に召したらしく、このまま眠るつもちのようだ。

しかし、ごちん、と布団の中で固いものがぶつかる音が鳴る。
どうやら、丸くなっているスコールの頭と、温かい寝床を探していたレオンの頭がぶつかったようだ。


「ぐぅ」
「…がぁう」
「うー」


布団の中で、レオンがスコールの顔を舐めている。
ごめんな、と謝っているようだった。


「がぁう」
「うぁ」
「うぉっ……ちょっと重…っ」


スコールが丸くなっているすぐ傍で、レオンも体を丸める。
レオンは、体の半分をラグナの腹に乗せていた。
かかる重みは耐えられない程ではないものの、若干、呼吸が阻害されているような気がする。
このままでは、ラグナがゆっくりと眠るのは難しい。

改めて寝入ろうとしている二人には悪いと思ったが、ラグナは一度起き上がった。


「ちょっとごめんな」
「ぐあう?」
「がう?がうぅっ」


寝床が動いた事に驚いたのか、不満だったのか、布団の中で二人が焦ったように動き出す。
ひょっとしたら今までの行動は全て寝惚けていて、ラグナが起き上がった事で目を覚ましたのかも知れない。
悪い事したかな、と思いつつ、ラグナは布団を捲り上げて、二人の腹の上から抱き上げた。


「があうぅ」
「ああ、寒いんだな。うん。だからほら、スコールは此処」
「ぐぅん……」
「レオンはこっち。これなら皆暖かいだろ」


ラグナはスコールとレオンを、それぞれ自分の両脇に下ろしてやった。
心地良かった肉布団がなくなって不満なのだろう、スコールがぐぅぐぅと喉を鳴らして不満を訴える。
ラグナはそんなスコールの背中をぽんぽんと撫でて、片腕に包むようにして抱き寄せた。

レオンはと言うと、スコールと離された事が嫌だったのだろう、もぞもぞと身動ぎし、兄弟の間に横たわるラグナの体を乗り越えようとする。
爪を引っ込めたレオンの手が、ラグナの胸を踏んでいるが、ラグナはレオンの背中を捕まえて、元の位置へと引き戻した。
それでもレオンは暫く抵抗していたが、ラグナが離してくれそうにない事を悟ると、頭だけを持ち上げてラグナの胸にぽてっと乗せ、反対側にいるスコールを見詰めるようになった。

スコールも兄と同じように、寝心地の良いラグナの腹へ戻ろうとしていたが、背中に触れる掌の体温に、次第にそれを忘れて行った。
落ち着いた時には、スコールもレオンも、ラグナの胸に頭を乗せ、お互いの顔を見ながら、うとうとと舟を漕いでいる。

ラグナは、二人の髪に似た濃茶色の鬣を、ゆっくりと指で撫で梳いた。


「……ぐぅ……」
「……がぁう……」


微かに零れた鳴き声は、甘えるように柔らかい。

すぅ、すぅ、と胸に触れる規則正しい二つの寝息。
暖かいなあ、と頬を緩めて、ラグナはゆっくりと目を閉じた。





猫の日と言う事で、獣人レオンと獣人スコールと保護者ラグナ。

皆くっつきあってぽかぽか。
しかしラグナは朝まで寝返りが打てないので、起きたらちょっと体が固くなってる。

[フリスコ]初めての朝

  • 2017/02/08 22:51
  • Posted by


体にじんわりとした重みがまとわりついているのを感じながら、フリオニールは目を開けた。
少し肌寒さが滑り込んでくる中で、最初に見たのは天幕の天井だ。
明かりとりの窓から白んだ光が零れ落ちているのを見付けて、朝が来た事を知る。

今日の食事当番は誰だっただろう。
そんな事を考えながら、フリオニールはのろのろと起き上がった。
心なしか腰が痛いような気がして、寝違えでもしたか、誰かに蹴られたのだろうか、と寝惚けた頭で考える。
よく一緒のテントで過ごすティーダ等は、寝ている時も元気が良いので、フリオニールはよく蹴られる。
しかし、ティーダの鼾と言うものも聞こえず、辺りはとても静かなものだ。
テントの外から鳥の囀りが聞こえると言う事は、このテントの中にティーダはいない。
食事当番かな、と思いながら、フリオニールは取り敢えず布団から出ようと起き上がった。

その時だ。


「……ん……」


微かに聞こえた小さな声。
ああ、誰か他にも此処にいたのか、と声のした方を見て、


「────!!」


直ぐ隣───正しく傍らに寄り添うように蹲っていた少年を見て、フリオニールの眠気は吹き飛んだ。

濃茶色の髪、白い肌、色の薄い小さな唇、見紛う事のない額の傷。
戦士と言うにはやや華奢な印象を与える身体つきと、少し力を入れて握れば折れてしまいそうな首。
その首下に、細いシルバーチェーンが絡み付き、鎖骨の上を通っているのが扇情的に映る。
チェーンに通された銀細工が、窓からの光を柔らかく反射させていた。
銀細工を抱いた肌は、日焼けを知らないかのように白く透き通り、少し体温は低いけれど、だからこそ熱を持つと判り易く赤くなる。
その様子をフリオニールは、つい数時間前まで見ていた。

固まるフリオニールの傍らで、寒さを嫌う猫のように丸くなっていたのは、スコールだった。
細い躯には一糸と身に着けてはおらず、フリオニールが起き上がって毛布を攫ってしまった所為で、彼の白肌は冷たい朝の冷気に晒されている。


「……んぅ……」
「!」


眼を閉じたまま、ふるりと肩を震わせたスコールに、フリオニールは我に返った。
慌てて毛布をスコールの体にかけ、裸身を隠すように包み込む。
暖が戻って来た事に安心したのか、スコールの眉間の皺がふにゃりと解け、すうすうと穏やかな寝息が聞こえ始めた。

起きる様子のないスコールに、ほうっと胸を撫で下ろしたフリオニールだったが、今度は自分が寒くなった。
ぶるりと身震いした体を自分の腕で抱き慰めて、自分も裸であった事を思い出す。


(そうだ、昨日……)


自分の有様と、スコールの格好と。
それぞれの認識をして、ようやく、フリオニールは昨夜の事を思い出した。

昨晩、フリオニールとスコールは、初めて閨を共にした。
想いを遂げても長らく清い仲であった二人だが、仲間達の後押し───スコールは要らない世話だと言っていた───のお陰で、昨晩、ようやく身も心をも繋げるに至った。
どちらも経験がある訳ではなかった上、ぼんやりと聞いていた知識とも違う状況に、初めは探り探りで覚束なかった。
どうしても受け入れる側のスコールの負担は否めないし、フリオニールはそれを和らげてやる術もよく知らない。
それでも、なんとか体を繋げることが出来ると、頭の中が真っ白になる位に満ち足りた。
後は少しずつ、少しずつ……と思っていられたのは、途中まで。
何度目の口付けだったか、その時にスコールが「……来てくれ」と言った瞬間、フリオニールの理性は完全に焼き切れた。
其処から先は無我夢中で、細い躯を掻き抱いて、やがて精も根も尽きて眠りに落ちた。

融け合った時の熱を思い出して、フリオニールは顔と言わず体と言わず真っ赤になる。
頭の中に走馬灯のように駆け巡る恋人の痴態に、鼻の奥から何かが競り上がって来た。
思わず鼻頭を抑えて、フリオニールは毛布に包まっているスコールから目を逸らす。


(あんな、に……なるなんて……)


姿形から言動から、スコールはストイックであった。
同い年であると言うティーダや、よく一緒に行動するジタンやバッツと並んでいると、尚の事それが強調される。
だからと言う訳でもなかったが、フリオニールは、スコールがあんなにも乱れるとは想像もしていなかった。
普段が禁欲的な雰囲気がある分、ギャップはかなりのもので、それがフリオニールの理性を吹き飛ばす原因にもなったのは間違いない。

そんな事を考えながら、取り敢えず服を着よう、とフリオニールは思った。
昨夜、始める前に脱いだ服は、テントの隅に丸めてまとめられている。
取りに行こうと腰を上げた時、


「……フリオ……?」
「あ……」


身動ぎする気配を感じ取ったか、スコールがぼんやりと目を開けていた。

スコールは毛布に包められていた身をもぞもぞと捩らせて、毛布の中から這い出た。
白くしなやかな背中が現れるのを見て、ごくり、とフリオニールの喉が鳴る。


「んん……っ」


体に違和感があるのか、スコールは腰に手を遣っている。
摩るように細い指が自分の腰を撫でて、楽な姿勢を探して、何度も足を組み替えた。
昨夜、その足が自分の体に絡み付いて来たのを思い出して、フリオニールの顔がまた赤くなる。

毛布から出たスコールは、ぺたりと座り込んだまま、猫手で目を擦っていた。


「…さむ……」
「ほ、ほら。ちゃんと毛布被らないと、風邪を引くから」


フリオニールはスコールの下へ戻って、彼の足下に塊になっている毛布を拾った。
拡げたそれでスコールの体を包み直すと、まだぼんやりとした蒼灰色がフリオニールを見上げる。


「……フリオニール……?」
「あ、ああ」


名を呼ばれて、フリオニールはどぎまぎと返事をした。

心臓の音が煩い。
恋人が自分を見ていると言うだけで、こんなにも緊張するなんて知らなかった。
いや、スコールと恋仲になって以来、二人きりになる度に似たような緊張感を抱いてはいたが、こんなにもガチガチになった事はない筈だ。
────昨夜は事の直前まで、今以上の緊張に見舞われたのだが、今のフリオニールに其処まで思い出す余裕はない。

眠気の所為だろう、いつもよりも幼い雰囲気を宿す蒼の瞳が、じっとフリオニールを見ている。
それを見ていると、なんだか小さな子供を見ているような気がしたが、毛布の隙間から覗く鎖骨や白い足は、間違いなく昨夜フリオニールが具に見ていたもので。


「………!」
「……?」


真っ赤になって目を逸らすフリオニールに、スコールはことんと首を傾げる。
蒼灰色の瞳は、じっとフリオニールの顔を見ていたが、ふとその視線が下へと落ち、


「……フリオニール」
「なっ、なんだ?」


名前を呼ばれて、今度の返事は思い切り裏返った。
どうにも平静には戻れないフリオニールに、スコールの白い手が伸びる。

ぐっ、とフリオニールの腕が強い力で引っ張られ、不意を突かれた形になったフリオニールの体は簡単に傾いた。
膝から落ちたフリオニールの体が、毛布をまとったスコールの腕に受け止められる。
重みに負けて、二人の体が諸共に床に倒れたが、スコールは目を白黒させるフリオニールに構わず、自分より一回り大きな体を毛布で自分ごと包み込んだ。


「え、ちょ、スコール、」
「あんたも、風邪引く……」


スコールはフリオニールの胸に頬を寄せ、また丸くなってしまった。
濃茶色の髪が、フリオニールの胸板や鎖骨をくすぐっている。
ぴったりと密着する肌の温もりに、フリオニールはスコールの耳元で自分の心臓が煩く鳴っているのを自覚していた。
しかしスコールはそんな音は露とも聞こえていないようで、猫のように目を細めると、そのまますぅすぅと寝息を再開させてしまった。

呆然としていたフリオニールが現実に戻って来たのは、それから一分後。
今までの、触れ合う事すら避けるような頑なさが、まるで嘘のような恋人の姿に驚く。
その傍ら、安心し切ったスコールの寝顔が嬉しい。
これはやはり、身も心も繋げ合う事が出来たからこそ、見る事が出来るものなのだろう。



テントの外から、朝食を思わせる匂いがする。
起きなければと思いつつ、腕の中の温もりが心地良くて、フリオニールはまた目を閉じた。





2月8日と言う事でフリスコ。
いつも周りがやきもきするようなフリスコばかり書いてる気がしたので、ド直球(の翌朝)を書いてみた。

仲間達は空気を読んでいるので、起こしには行かない。
そんで二人は、お膳立てされてるので事はバレバレなんだけど、必死にいつも通りの顔で起きて来ようとするんだと思います。意味ないけど。

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